昭和ヒーロー列伝から・「ジャイアントロボ」

 今回はヒーロー列伝ネタです。
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 このシリーズでは対象の年代のせいかスタッフの好みだったのか何故か昭和40年代前半(つまり1960年代)の作品が少なかった気がします。
 今回は「妖術武芸帳」以来久しぶりの60年代作品「ジャイアントロボ」(昭和42年東映・NET)

 知名度の点では今でも一級品の作品ではありますし、前に書いた「大鉄人17」の源流にも当たる作品です。
 東映初の巨大ヒーローですが個人的には宇宙人でも怪獣でもない「巨大ロボット」を題材に選んだ所に東映の先見性を感じます。

 主人公を「偶然から唯一ロボットに指令できる子供」にする事で子供が怪獣と戦ったり防衛組織に参加しているという不自然さを消し去り、逆にその弱点を突いてくる敵とのサスペンスを主題に持ってくるという展開も実に巧みです。
 そんな設定もあって主人公の大作少年はヒーロー物に出てくる子供キャラの中では随一の芯の強さと存在感を見せる主人公でした。
 更に戦いを重ねる過程でロボ自身が単なる操り人形から徐々に自我を持つ存在に成長し例の感動的なラストへとつながる流れもロボット物ならではの優れた展開でした。

 ・・・などと理屈を並べるのは私がいい大人になってしまったからで(恥)本放映当時一番心惹かれたのは当時のヒーロー物のどれよりもユニークかつバラエティあふれる敵のキャラクターだったりします。
 ウルトラマンやマグマ大使など毎回戦うのは大概怪獣でありロボ自身怪獣と戦う事も多いのですが一方で「手足の生えた巨大なボール」や「腕だけの怪物」「空を飛ぶ巨大な目玉」更には「ロボ自身の2号機」や「ロボの複製」なんてのまで飛び出し最終回近くには「巨大化する敵幹部の吸血鬼」が等身大の時と変わらないアクションでロボに戦いを挑むという当時としては斬新なシチュエーション。
 しかもそれらの怪獣や敵メカの大半が改造強化と称してシリーズ中2回以上登場して再戦するのもユニークでした。

 恐らくぬいぐるみに予算が割けない為の苦肉の策と思われますが、それらの怪獣たちが全て「敵組織BF団の兵器なので同形や改良型が複数存在してもおかしくない」と思わせ、事実再登場時に新機能を披露する事で却ってサスペンスを盛り上げるのに成功しています。
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 さて、ヒーロー列伝で取り上げられたのは「怪ロボットGR2」「殺人兵器カラミティ」「ギロチン最後の日」の3本。
 いつものこのシリーズと異なり第1話が出ていませんが作品がメジャーな事やビデオソフトが普及して大概のファンが第1話くらいは持っていると考えて敢えて1話を外す代わりに「ロボの分身同士が戦うシチュエーションをセレクトした」と観るのが妥当な気がします。
 (1本目のGR2は前述のロボの2号機、2本目のカラミティは某国が製造したロボの複製、そして最終回で巨大化した敵首領ギロチン帝王は最初にロボの製造を指示した、いわば親に近い存在とも言えます)
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 このセレクトは中々面白いと思いますが、第1話も昭和(あるいはそれ以後も)のヒーロー物の第1話としては脚本や構成が非常に良く出来た作品でしたからこれを取り上げてくれてもよかった気もします。


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コメント

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少年とロボットの交流はアニメでもありますけど、実写ではこの番組が最初なんですよね。今見てもロボット同士の戦いは迫力あるし、話の造りもいい。それだけに今川版ジャイアントロボは、ロボや大作君よりおっさんが目立つのはどうなんよと思いました。ヒロインの銀鈴は可愛いですけど。

>光になれさん

 ジャイアントロボの前後までの東映特撮物は熱気の点でハズレがありませんね。
 ある意味円谷以上に特撮の持つ可能性を貪欲に追求する姿勢が感じられます。

 今川版はノリの点で大傑作ですが個人的には実写版を完全に忘れて楽しみました。先年のTV版「鉄人28号」といい今川演出と横山光輝作品は相性がいい感じがします。