「ガラダマ」

 今月からMXで放映されていたネオウルトラQの後番組で怪奇大作戦がスタートしました。
 既に放映されているウルトラQと併せて狂喜物の編成になりましたがこの調子では怪奇大作戦ネタでも何か書かないといけない気になり困りものです(笑)

 それはさておき、
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 今回のウルトラQ ネタは先日放映された「ガラダマ」から。
 ファンには言わずと知れたガラモンの登場ネタです。

 電波を発信する「合金製のなぞの隕石」の落下をきっかけに、それに引き寄せられるように続いて落下する巨大隕石とその中から現れるロボット怪獣が東京を目指して進撃を開始する。
 大まかに書いてしまうと見るからに正攻法の力攻めの侵略ネタに見えますがそれらのサスペンスが怪獣の誘導装置である先の隕石が置かれた東京の実験室と怪獣の出現した農村地帯の二元構成で描かれています。
 これの製作される少し前、NHKの生放送ドラマで東京-大阪の二元中継を使い二か所で同時進行する「追跡」というサスペンス物があったのですが、本作はフィルム製作とは言え、テレビというメディアの同時性を生かしたこのドラマの影響も少し垣間見られる気がします。

 とはいえ、ドラマの大半を占める山村の描写はそうしたスペクタクルな展開とは別に当時の農村の原風景を思わせる長閑な描写が主となっています。
 ガラダマを発見した村の悪童と村の分教場の教師のやり取りやダムに沈んだ実家を見に行く女学生たちの描写にはあまりわざとらしさが感じられません。
 同じ様な印象は同様の農村を舞台にした「変身」や「鳥を見た」などでも散見されます。
 後に帰ってきたウルトラマンやファイヤーマン辺りで農村風景を純粋なノスタルジーとして捉えた話がいくつか出ていますが、本作での農村描写はこうした風景がまだどこにでも見られた時代の最後の物ではないかと思えます。
 
 まあ、退屈な話はこれ位にして、
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 本作の最大の魅力は何と言っても「ガラダマモンスター」略して「ガラモン」の存在感に尽きます。
 恐らく円谷プロの怪獣の中で本格的に「宇宙の怪物」としてのオリジナリティを発揮した最初の怪獣ではないでしょうか(これ以前のナメゴンは50’sのSF映画のイメージを引きずった感じがします)
 しかも「カシャカシャカシャカシャ」という特有のノイズと共に両手をぶらぶらさせて行く手の物を破壊する描写は仕草自体はユーモラスでありながら「破壊そのものが仕事の一環」といった雰囲気で、この点破壊本能に任せて力技で建物を殴りつける様なゴジラタイプの怪獣とは明らかに異なるイメージを持っています。
 ラストで電波を遮断され活動を停止した時も爆発でも分解でもなく「口から機械油を思わせる粘液を吐き出す」という後にも先にもない独特の最期で不気味さを強調しています。

 ミニチュア描写ではやはりガラモンに破壊されるダムのセットが圧巻です。
 水を湛えたダムの破壊シーンはこれ以前にも「モスラ」で、ほぼ同時期に「ガメラ対バルゴン」で映像化されていますが「決壊=大洪水」という流れになる以上、見るからに手間暇が掛かった豪快な決壊シーンで予算も相当に使いそうな(笑)印象です。
 が、本作では「予めガラモンの隕石が人造湖の水を蒸発させてダムを空にしている」という荒業で手間と予算の節減に貢献している辺りガラモンもスタッフには結構優しい性格だったのかもしれません(笑)

 尤もその分やや消化不良の印象もあるのですが、そのせいか後に再登場した時にはこれでもかとばかりに派手な都市破壊シーンが堪能できる構成になっています。


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コメント

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ガラダマ

空想科学読本風に。
「動かなくなったガラダマの処理はどうすればいいんでしょう?」。

そんな描写のある特撮番組も映画もないわけですが、ウルトラマンや科学特捜隊もいないウルトラQの世界では怪獣の後始末が一番大変かも。と考えてしまいました。

ああウルトラマンのシーボーズが宇宙に送り返されていたか。

名前入れ忘れ><

コメントの名前入れ忘れました><

ガラモン

 これ以前の特撮物で侵略用のロボットが登場す
るのは1956年の空飛ぶ円盤恐怖の襲撃、1957
年の地球防衛軍で海外物では同じく57年のクロ
ノスと全て金属感丸出しの機械でしたがガラモン
は生物?ロボット?と言った外観でラストの液体
を吐いて活動を停止する点も従来のロボット物
とは異なります。
で、このガラモン・・・山田マサミ氏の本によると
放映直前の1965年末からQ番宣TVCMで流れ
熊倉和雄氏のナレーション付と書かれています。
これは私の想像ですが内容は、あ!怪獣だ!
ウルトラQとガラモンがダムを破壊するシーン
をバックに言っていたと思います。
そして、このガラダマでは一の谷博士役の江川氏
が最後に出た回と思われます。
名前だけでは逆襲で万城目が言うセリフがあり
ます。
逆襲では、いよいよセミ人間が出ますが、それまで
の宇宙人物で星人が人間化けて侵略を進行する
描写は日本ではQが初でしょう。
ちなみに一の谷博士役の江川氏は初代マンの
ジーラスの回で怪獣を操る科学者役で予定され
ていたと書かれていますが実際には出なかった
事は正しいと思います。
物にもよりますが無理やり続編とするのはイメージ
と言うか作品自体を安くする危険性もあります。
ところでMXの怪奇大作戦・・・MX担当者は私達と
同年代でファンコレで育った世代プラス乗り物
オタクな人かと推測しています(笑)
しかし怪奇は初回から私達を唸らせる?車が登場
していまよ!

>柴乃さん

 こと「Q」に限って言えば「死体の処理に困る」様な倒され方をする怪獣は意外に少ない気がします。

 ガラモン以外は大概「逃げる」「消える」「溶ける」のどれかでしたし(笑)パゴスは粉砕、ゴルゴスはダンプカーで処理できそうな岩の集合でしたね。

 そういえばウルトラマンのグリーンモンスのラストでしたか「台所の焚き付けに使えると近所の主婦たちが持って帰った」というのがありました。
 マンモスフラワーも台所の焚き付けになりそうですね(いつの時代なんだか)

>星川航空整備部さん

 仰る様に50年代の海外のSFではロボット然とした箱の塊が暴れるパターンが多かったですが「怪獣のツブラヤ」の意地(?)なのかそのどれとも異なるテイストの侵略ロボットの傑作がこのガラモンではないでしょうか。
 「ガラダマモンスター」のネーミングセンスも「ROBOTの逆読み」のトーヴァーや「ロボットのもじりを思わせる」ロビーと比べてもかなり秀逸と思います。

 「怪奇~」は劇用車だけで10回くらい引っ張れそうなボリュームなので(笑)当時の思い出を含めて近く纏めたいと思っています。