昭和ヒーロー列伝から・「白獅子仮面」

 昭和ヒーロー列伝ネタから。
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 今回は「白獅子仮面」(昭和48年大和企画・NTV)から。
 私の故郷は当時民放2局地域だったのでそれなりに知名度がある番組ですが多局地域ではかなり埋没しているマイナー番組と思います。
 しかも、これがヒーロー列伝で放映された当時は前話のフィルムが所在不明で(当時)現存していた4本の中から3本をセレクトした形式での放映となったという曰くつきの作品でした。
(但し、放映からしばらくして全話のフィルムが発掘されたので後にはDVDやCSで全話観る事ができています)

 享保の改革の時代、火焔大魔王率いる妖怪軍団に大岡越前(!)率いる武装同心隊が組織されている設定(!!)でその中の若きホープだった主人公が白獅子の力を得て変身したヒーローというストーリーです。
 本作放映の前後にはTBSのナショナル劇場で加藤剛主演の「大岡越前」がしばしば放映されていましたから「同じ設定で妖怪活劇が放映された」というインパクトは相当なものでした。
 (なおこちらでの大岡越前を演じたのは清川真吾)
 主演はこの数年前に「光速エスパー」の少年ヒーローを演じた三ッ木清隆が演じましたが三ッ木氏は同時期にウルトラマンタロウでZATの隊員を演じていました。
 (当時はスケジュール上白獅子を優先していたらしく、三ッ木氏のタロウでの出番は多くありません)

 このキャストだけでもかなり異色でしたが本作の魅力はまだそれだけに留まりません。
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 当時のヒーロー物のお約束(というか予算も都合で)怪人は一本に付き一体というのが通り相場なのですが本作に登場する妖怪たちはその殆どが集団での登場。
 ヒーロー列伝で取り上げられたのっぺらぼう等は画面上だけで5人も登場(もちろん合成による水増しに非ず)、脚本上は同規模の別動隊があと3つもあるのですから凄い。
 妖怪たちの造形も東映やピープロ辺りの怪人然とした物ではなくどうかすると「妖怪大戦争」のそれよりも妖怪らしい造形のキャラが連発していました。

 更にそれらの妖怪の描写は暗闇の江戸の街並みを背景に実に「おっかない」物が多くいかにも妖怪時代劇らしい雰囲気が横溢していました。
 後で知りましたが本作のスタッフには当時から「必殺シリーズ」などを手掛けていた面々が多かったそうですし、撮影自体も殆ど京都で作られていたのもあの当時の変身物ではかなり異例です。

 こんなのが水曜夜の7時に放映されていたのですからあの頃は凄かった!

 肝心の白獅子仮面のキャラですが鏡獅子の様な白髪をひるがえし、その中に魔王の如き銀色の面が隠されているというこれまた当時としてもかなりおっかないデザインでした。
 武器も宝刀と鞭がメインで全話通して特定の決め技が存在しない辺りが妙にリアルでした。
 (主題歌で「2丁十手がカチッと鳴れば」等と歌われていますが十手は変身道具であって武器としての登場は少ない)

 あらゆる意味で通好みの作品と言える本作ですが(おそらくそのせいで)人気はぱっとせず3カ月ほどで終了し、後番組の「レッドバロン」にバトンを渡します。
 ですが私自身は本作はかなり好きな作品で本放映当時は第1話を除いてほぼ全話観ておりました。

 ヒーロー列伝冒頭でディレクターの喜井氏(この回は「火焔大魔王」のコスプレで登場)が語っていましたが実はこのシリーズ自体が喜井氏が別番組で三ッ木氏とインタビューした折に白獅子の話が出た事がきっかけとなって企画が始まったという逸話があり、その意味でヒーロー列伝自体にとっても重要な作品と言えます。
 但し上記の事情で放映されたのは「のっぺらぼうが火を吹いた」「三つ目のひとつが飛んでくる」「怪人鎧武者の襲撃」というシリーズ中盤の3本のセレクトになっており第1話と最終話は放映されませんでした。

 最終回では過去に倒された妖怪が再生妖怪軍団となって白獅子仮面と決戦となりラストで白獅子が火焔大魔王と相打ちになって星になるという「サンダーマスクと同じ落ち」になりました。 
 当時「サンダー」の最終回は観ていませんでしたからこの符合に気付いたのも「ヒーロー列伝」のおかげです。 
 これの放映当時「頭上に二丁の十手をかざして先端部をぴったり合わせる」という変身ポーズを随分真似しましたが(笑)どうやってもぴったり合わずに往生した思い出が(爆)



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コメント

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テレビマガジン読んでて何だこの怖い奴はと、思ってました。忍者が主役でなく同心が主人公なのは珍しいですが、妖怪よりヒーローの顔が怖いのがなんとも。それにしてもよく見つかりましたね当時のフイルム探すの大変だったでしょう。

>光になれさん

 ヒーロー列伝で放映された作品の中にはいまだにCS放映やビデオ化に恵まれない作品がいくつかありますが「作品のフィルム自体が見つからなかった」というのはこの白獅子仮面が唯一でした。

 もっとも後になって全話見つかったのは幸いです。

 本作の場合他の作品が「時代劇の皮をかぶった現代劇」だったのに対して「時代劇の文法にのっとった作品作りがされていたのが印象的でした。
 その割にヒーローのコスチュームは(変身前も含めて)あれでしたが(笑)