午前3時の暇つぶし本から・22・「少年探偵団読本」

 当直の暇つぶし本から。
DSCN7359.jpg

 私の小学生時代、学校の図書館で貸出率の高かった物に江戸川乱歩の少年探偵シリーズがあります。
 「電人M」「宇宙怪人」「鉄人Q」「夜光人間」とタイトルからして当時流行の怪獣・変身物っぽいタイトルの本が事もあろうに学校の図書館に並べられているのには子供心に違和感を感じさせるほどでした(笑)
 このシリーズで傑作と言うというまでもなく初期の「怪人二十面相」「少年探偵団」の2作ですが、上述の怪人か妖怪変化を思わせるタイトルの怪人が殆ど全て「二十面相の変装」だった事を知った時の衝撃と言ったら(爆)

 ですが探偵小説の巨匠が書かれただけあって一応トリックの説明もきちんとされていて変身ブームの折、それなりに楽しめたのも事実です。

 それから時代は流れ、20年後くらいにそれらの少年探偵シリーズを俯瞰して見せる解説書が出ているのを知った時、迷わず購入してしまったのも無理からぬ話です(そうか?)
 タイトルもずばり「少年探偵団読本」
DSCN7358.jpg

 上述の第一作「怪人二十面相」から始まって乱歩の死去の直前に書かれた「超人ニコラ」までの全作品を俯瞰しつつ出版当時流行だった「謎本」的な推察や研究記事も載せているので結構読みでのある内容です。
 本書で初めて知ったのですが「少年探偵シリーズ」には図書館に並んでいたポプラ社版の他に単行本化されていなかった物がかなりの分量で存在していたのには驚きました。
 その大半が既刊の話の焼き直しらしいのですが、それでも折があったら読み返してみたい誘惑にかられます。

 研究記事も「二十面相は実は少なくとも4人存在していた」「そのうちのひとりは作品中で死亡していた可能性が高い」とか「明智小五郎の奥さんは実は二十面相のもとに去ったのではないか」といったものもあってちょっとしたシャーロキアン気分が味わえます。
 ですから本書に関して言えば昔の思い出に浸りつつそうした蘊蓄や新発想をも楽しむという意味で中々読ませてくれる一冊だったのも確かです。

 余談ですが「少年探偵団シリーズ」は乱歩の生前には松竹を皮切りに東映や東宝で劇場映画が、テレビでも生放送ドラマ時代から昭和50年代後半までの間に何度も映像化されています。
 中でも比較的入手が容易なのは昭和50年版の「少年探偵団」(二十面相を文字通りの団次郎が演じるw)と東映の劇場版シリーズ辺り(加藤喜の二十面相!)でしょうか。

 ですが個人的に再見したいのは昭和47年頃にNHKで放映されていた「明智探偵事務所」です。尤もこちらは殆ど「青年探偵団」のノリですが。
 VTRドラマなので素材が現存していない可能性が高いそうですがカーチェイスシーン等でフィルム撮影された素材もあった筈なのでそれだけでも観られないものかとすら思います。


にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 レイアウト製作へ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ SF映画へ
にほんブログ村
にほんブログ村 コレクションブログ ミニカーへ
にほんブログ村

現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

昭和の少年

こんにちは。団次郎の二十面相といえば、オープニングのキャスト紹介で文字通りとはいかなかった「?」に〝らしさ〝とシャレを感じました。
異国ムードにあふれた主人公、フラッシャー自転車、トランシーバー、ヒロイン、子供自分においてもっとも印象に残った番組です。
刑事さんもいい味出していました。

>昭和の少年さん

 私の故郷でも当時リアルタイムで本放送が見られた数少ない特撮物だったので「少年探偵団」は殆ど通しで観ていました。

 当時フジの系列局が無く裏にサザエさんが来ない田舎ならではです(笑)

 この作品は以前に本編の美術センスがとにかくぶっ飛んでいた「スーパーロボットマッハバロン」をやっていた日本現代企画の製作だったので「マッハ~」のノリを多少引き継いでいる節があります。

 当時は「な、何だこのセンスは!?」と思ったものですが今観かえすとなかなか先進的でしたね。

夏が近いので

江戸川乱歩は、ドラマになる作品が多いんですが少年探偵団だけは見た事ありません。おまけに表紙が怖いので小学生当時読む事もできず。相当古いのに、何で小学校の図書館に置いてあったのが不思議でした。

No title

>光になれさん

 少年探偵シリーズはある時期学校図書館の定番でしたね。貸出率も妙に高かった記憶があります。
 題材的に怪人、怪獣物のテイストがあった事で変身ブームの頃くらいまでは子供の心をつかみやすかったのではないかと思います。

 ですがどんな妖怪や怪人が出てきても最後には「実は二十面相の変装でした」となるところに妙な安心感がありましたが(笑)

No title

怪盗が変装してるとはいえ、あの当時でロボットを出してる時点で凄いですね。

Re: No title

> 光になれさん

 実は怪人二十面相ネタで初めてロボットが登場するのは戦後第一作として描かれた「青銅の魔人」(昭和24年)からです。
 
 これ以降「二十面相の着ぐるみ(変装)ロボット、またはクリーチャーネタ」は定番化しますが「鉄人Q」「電人M」「遊星人R」とどれもこれもが「たたむと非常のコンパクトになる金属製の着ぐるみ」「密室から抜け出すための風船でできたロボット(通気口から引っ張りこむ)」「鉄下駄を履かせた気球状ロボット(下駄を切り離すと飛び上がる)」「某フランス人が発明した背負い式ジャイロコプター」のいずれか、またはすべてのトリックが使われており、後になるほど「トリックの順列組合せ状態」の様相を呈します(笑)

 個人的に気になったのが「海底の魔術師」に登場する「鋼鉄人魚」なのですが当時の挿絵を見ると顔が驚くほど「ペギラにそっくり」
 本作はウルトラQよりかなり前に書かれていたものですが偶然でしょうか。
 因みにこの鋼鉄人魚も「中に酸素ボンベを内蔵させた等身大モビルアーマー」みたいなやつですが(笑)