「海底原人ラゴン」

 ウルトラQネタ、放映とだいぶ間が開いてきましたがマイペースで続けさせていただきます。
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 今回は前回と同じ古谷敏氏が宇宙人から海底人に河岸を変えてクリーチャーを演じる「海底原人ラゴン」
 ケムール人と言い、このラゴンと言い人間型クリーチャーをこれ程スタイリッシュに魅せる事の出来る役者は古谷氏をおいて他にはいなかったでしょうし後のウルトラマンを含めてそれらを個性豊かにきちんと演じ分けられているのも古谷氏ならではと思います。

 海底の地殻変動に伴い深海から沿岸に転がり落ちてきた(書き間違いにあらず。劇中で「深い所から浅いところに転がる」と言う台詞があります)卵を追ってとある離れ小島に上陸して住民を襲う海底原人。
 本来ならこれだけでも怪物モノとして成立する話に上述の地殻変動を「日本沈没の前兆現象」とする事でサスペンスとスペクタクルを絡み合わせた非常に贅沢な構成となっています。

 現に後者の題材は後にテレビ版日本沈没の「今、島が沈む」で映像化されていますが島をひとつ沈めるだけでも本来なら1時間もののボリュームは必要なはずでしょう。
 半漁人が地上を襲うネタにしてもこれまた長尺の劇場映画でバンバン作れる題材ですし。
 そのふたつの題材をミックスさせてたった25分の放映時間に収め、ストーリーでも映像でも破綻を最小限に抑えた密度の濃い物にしてしまったのですから凄い話です。

 ラゴンの描写もやみくもに人を襲う上に銃器も通じない強靭さを持っており、普通ではとても太刀打ちできない怪物でありながら「ラジオの音楽に気を取られる」という意外な習性から断崖まで誘導されて転落してしまいます。
 (しかもその程度では死なない)
 ラストシーンの卵から生まれた子供を受け取るとそれ以上何もせずに素直に海に帰る処と併せてラゴンが人間に近い知性を持っている事を伺わせる描写も秀逸です。
 
 ミニチュアの見どころも当然島の沈没シーン。
 沖合から俯瞰で島が消えてゆくところは流石にミニチュアの縮尺の大きさが気になりますが、村落が崩壊するシーンを間に挟むことにより短時間ながらスケール感のある沈没シーンとなっています。
 この村落のシーンですが画質の違いが少ない事から他の映画のデュープフィルムではなく本作のためにセットを起こしたものの様ですが、もしそうだとすると大変贅沢な作りと言わざるを得ません。

 ウルトラQもこの頃になると作り手も手慣れた感じが出てくると同時に「どんな題材がよりウルトラQらしいか」を吟味してくるようになって来ている感じがします。
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 ちなみにこのラゴンはQの怪獣で唯一同一名称、同一の外観のままで後番組のウルトラマンにも登場を果たしました。
 (尤も、巨大化した上に音楽も聴かなくなりましたが)
 戦う相手はかつてのラゴン1号、古谷敏氏が演じる宇宙から来たヒーローだったりするのですが(笑)


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コメント

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さて

 いよいよ本日は南海の怒り!
Qも終盤に入りましたが次は・・・
と本題の海底原人ラゴンをコメします(笑)
本作は怪獣物と言うよりは海底火山の噴火、
マグマによる地核変動と言った事が軸となって
展開されており見方を変えるセミドキュメンタリー
的な作風に仕上がっています。
ただ円谷=等身大怖し!と言うように一般家庭に
突如、怪物が来たら!
と言うラドンのメガヌロン的な怖さをTVで再現した
辺りは効果抜群です。
モノクロと言う事と重なり初代マンのミイラ人間より
も怖さが表現され夜中にギらっと光るラゴンの眼
の方が当時の子供たちには怖かったのかなと言っ
た気もします。
ラゴンは光山市交通局さんが書いている様にマン
でも再登場していますが水爆の影響から生態系を
崩し正にアンバランスゾーンから現れ巨大化した
所はQとマンが繋がったストーリーで有る事を強調
と言うか延長線上な作品と言う事を認識される回
とも言えるでしょう。
こうなるとペギラ、トドラ、ケムール人、パゴスの
再登場させる話が実際にあったと言う伏線も掴め
てきます。
で光山市交通局さんの怪奇大作戦特集も期待して
います。
今日はサンドイッチマンにアノ方?が(笑)


>星川航空整備部さん

 怪奇大作戦の方はウルトラQとは違った切り口での掲載を目指して準備中です。場合によっては2,3話分纏めて書くかもしれませんがよろしくお願いします。

 それと、実は星川航空さんのコメントの後半部分に絡む部分で近いうちに書くつもりの話があります。
 
ヒントは 「予備知識なしに観ると少し面食らう」話と書いておきます(笑)