劇用車に見るアクションドラマから「ザ・ハングマン」

 私の趣味で強引にスタートした「カースタントと劇用車から見る70&80sアクションドラマ」このネタも大分久しぶりです。

 今回は「ザ・ハングマン」から。
 「法の追及を逃れ、巧みに暗躍する悪党たちに怒りの制裁を加え社会的に死に至らしめる死刑執行人、顔を変え、指紋を消し、戸籍を抹消して死人になった彼らの得たものは莫大な年収と限りない孤独だけである」
(OPナレーションより。ややうろ覚えですが)
 80年当時これがスタートした時にはその設定の凄さと当時のアクションものの中で図抜けたダークさで鮮烈な印象を与えたドラマでした。

 特に初期のシリーズではメンバーの半数以上がシリーズ中途で死亡するという非常にハードな展開な上に次の回の冒頭では指令が「彼らの事は忘れてくれ」であっさり無かった事にされてしまうのも当時としても物凄いハードボイルドな展開でした。

 さて、このシリーズでは大概の人が「トヨタ車」のイメージを持っていますがそれは第3シリーズから第7シリーズにかけてのイメージが強かったからと思われます。
 第1シリーズはマツダ、第2シリーズは日産が車両協力でしたがトヨタも含めて車種選択に他にない個性を感じさせられたのもこのシリーズの特徴です。
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 ハングマンのメンバー車としては当時のマツダらしくカペラやRX-7、ファミリアも活躍するのですが最も印象的だったのが前半で活躍した「黒のボンゴ」でした。
 手持ちに同年式のボンゴが無かったので写真はタウンエースで代用しましたが車自体の雰囲気は大体こんなのです。
 ハングマンたちが「戸籍を抹消した死人」だったようにこのボンゴも元々白だったのを黒にリペイントしているカットが第一話で登場します。つまりこのクルマも「死人の一種」だった訳で本作のハードボイルドぶりを象徴するシーンのひとつです。

 また、刑事物やアクションドラマでワンボックスがこれほど活躍したシリーズが無かっただけに印象も強烈だったのだと思います。
 しかも2クールの終盤で閉じ込められたメンバーとともに爆破され壮烈な殉職を果たした点でも異色でした(但し、ビデオで見た限りでは爆破されたのは旧型のタウンエースに差し替わっているようです)

 また、後半では黒沢年男扮するマイトの愛車として当時の年式のフォードムスタング(角目4灯仕様)が活躍しますが当時からのマツダとフォードの関係を窺い知ることができる点で興味深いです。
 その他、パトカーにルーチェレガートが2台登場しますが、これは事によると「大激闘」や「七人の刑事」に出ていたものと同じ個体だったのかもしれません。
imgCAL5OWGS.jpg


 本作はストーリーがハードな割にはカースタントの比率はそれほど多くはないのですが破壊車としては日産車がよく使われていました。
 特に13話であべ静江扮するベニーが殉職する回では派手なクラッシュジャンプがあったのが印象に残ります。
DSCN7048.jpg

 第2シリーズでは車両協力が日産になりメインの車種がフェアレディZのTバールーフ仕様とか黄色いサファリに変わりますがマイトの愛車はシボレーコルベットにバージョンアップ。
 マイトというキャラクター、余程アメ車が好きだったようです。

 こちらで特筆されるのはパトカーに430セドリックの「4ドアHT」が起用された事。
 同時期の西部警察や特捜最前線にないぶっとんだ車種選択ですがおそらくはそれらのシリーズとの画面の上での差別化を図る意図があったのかもしれません。
 (あるいはこの直前に放映されていた「探偵同盟」のパトカーの使いまわしかもしれないですが)

 その人気から都合7シリーズ製作された人気シリーズでしたが、シリーズ後半になるに従いマンガ的に能天気な描写が増えて行ったのが少し残念ではありました。
 (むしろハードな部分はメインシリーズのBプロ扱いで短期間放映された「ザ・新撰組」や「ザ・コップ」に引き継がれている気もします)

 実はその辺りになると劇用車の設定自体もさらにヘンになってそれはそれで魅力的なのですがそれらについては稿を改めて書きたいと思います。


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