劇用車に見るアクションドラマから「京都マル秘指令・ザ新撰組」

 先日入手のTLVのタウンエースワゴンの購入記念(な訳ないか)の「劇用車に見るアクションドラマ」
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 今回は「京都マル秘指令・ザ新撰組」(昭和59年・ABC・松竹)から

 この番組は私の故郷では放映されなかったのですが学生時代に実習先のテレビでこれを観て一発でハマってしまった思い出があります。
 ずっと後にCSで全話放映された時には狂喜しました(笑)

 本作は「ザ・ハングマン」に発する金曜9時のアクションドラマの系譜のひとつを成すシリーズです。

 ~"東山三十六歩静かに眠る丑三つ時、区々起こる剣劇の響き。
 京の町を騒がす不逞(ふてい)の輩(やから)、この新撰組が成敗してくれるわ!
(中略)
 懐かしいチャンバラ映画でございますが、そんな新撰組が現代に登場いたします。 名付けて"ザ・新選組"

 現代は軽薄短小の時代です。使い捨ての時代です。しかしいつまでも大事に守らなきゃならない物があります。それは文化です。
 その文化を金のために破壊しようとする者がいます。許せません。

 ザ・新選組はそんな族をコテンパンにやっつけます。
 これは現代のおとぎ話です。メルヘンです。メルヘンは心の文化です。大事にしましょう。

 ザ・新選組の諸君、しっかりお気張りやっしゃ!~
                      (ナレーション・山城新伍)

 このナレーションが本作のただ者でなさを端的に示しています(笑)

 上述の通り京都の文化や文化財を金のために破壊しようとする「京都マフィア」の陰謀に立ち向かうために京都を愛する大金持ちの松平(ハングマンのゴッドに相当、演じるは池部良)が私財を擲って結成したザ・新選組の活躍を描くというのが大まかなストーリーです。

 毎回のサブタイトルが第1話の「24億の仏像を奪うぞ!」から始まって「ナンバーワン芸者の強姦裏ビデオを作るぞ!」「娘を人間大文字焼きにするぞ!」「金閣寺を赤ペンキで塗りあげるぞ!」などと「京都マフィアの決意表明」になっている所が凄すぎです。

 それに立ち向かう新選組のメンバーも元外科医の「土方」生臭修行僧の「永倉」祇園の芸妓の「斉藤」と実際の新選組メンバーに因んだ名前と立ち位置で活躍します。
 キャストも上述の土方が古谷一行、永倉がガッツ石松、斉藤が甲斐智枝美、そして近藤勇に相当する山田勇に横山ノック、沖田に扮するのが京本正樹という異色且つ一癖ありげな面々でこれだけでも観る者を期待させてくれました。

 毎回の展開も「ザ・ハングマン」に「スパイ大作戦」的な仕掛けの楽しさが更に織り込まれ、警察官でも元刑事でもない市井の防衛組織が如何にして京都マフィアの陰謀を阻止できるかをかなりスリリングに描いている事に成功していました。
 現代版必殺シリーズを企図していた本作はスタッフも「必殺シリーズ」や「ザ・ハングマン」の初期ハードボイルド路線を支えたスタッフが揃えられてもいます。

 DVDも出ておらずここ数年はCSでの再放送もない状態の本作ですが個人的にはお勧めの快作であります。


 さてここからがこのブログでの本題となります。
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 本作での劇用車は車両協力がトヨタ自動車という事で当然トヨタ車がメインになります。
 新選組のメインカーとなるのは2代目タウンエース。

 TLVでは初代がモデル化されているので写真もそれを使っていますが2代目のイメージは基本的にこの後期型を引き継いでいるのであまり違和感はありません。
 が本作の凄い所はこのタウンエース「ルーフの上で船舶用レーダーが回転しながら活動しているところ」です。
 西部警察のRS軍団よりも目立つこと請け合い(笑)ですがこのレーダー、特撮物のヒーローカーの様な撮影用の小道具ではなく船舶用レーダーメーカーの「古野電気」の製品がそのまんま載っている所に妙なこだわりを感じました。

 その他は特定の使われ方はされませんが84年当時の85トレノや初代ビスタ、2代目チェイサーやMS120系クラウンがレギュラー出演しています。
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 一方でパトカーはスカイラインTIとともに当時ではそろそろ珍しくなっていたMS60(いわゆるクジラ)クラウンのパトカーが毎回登場。不思議と京都の街並みにマッチしたところを見せています。

 面白いのは京都マフィアの幹部連が集合するシーンに登場するアメ車の群れ。
 会議に参加するのにシボレーシベールやら真っ赤なファイアバードなんかで乗り付けてくる幹部たち、マフィアというよりも何だかアメ車マニアの遊び人の集まりみたいです。
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 カースタントや爆破シーンもごく小規模ながら第8話でX10系マークⅡがロールオーバーしたり最終回で二代目のシルビアが爆破されたりします。
 シルビアの破壊シーンというのはこの種のドラマの中でも結構珍しいのではないでしょうか。



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コメント

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ザ・新選組とハングマンは現代のおとぎ話です・・・メルヘンです。メルヘンは心の文化です

どうもご無沙汰しています。

>≫TLVでは初代がモデル化されているので写真もそれを使っていますが2代目のイメージは基本的にこの後期型を引き継いでいるのであまり違和感はありません・・・・・・が本作の凄い所はこのタウンエース、「ルーフの上で船舶用レーダーが回転しながら活動しているところ」です。

>ルーフの上で船舶用レーダーが回転している、と言うと「機動刑事ジバン」に登場するレゾンのルーフについているレーダーアンテナみたいなものでしょうね。ザ・新選組は前番組の新ハングマン同様トヨタが車輌協力しているそうですが、「84年当時の85トレノや初代ビスタ、2代目チェイサーやMS120系クラウンがレギュラー出演しています」という文を読むと「新ハングマン」や「太陽にほえろ」みたいに84年当時のトヨタ車が縦横無尽に活躍するのではなかろうか…と想像しました。

>≫一方で、パトカーはスカイラインTIとともに当時ではそろそろ珍しくなっていたMS60クラウンのパトカーが毎回登場。不思議と京都の街並みにマッチしたところを見せています。

>クジラクラウンのパトカーというと、同じABC/松竹京都制作の「フランキー堺の赤かぶ検事奮戦記」や土曜ワイド劇場で放映された「京都殺人案内」シリーズにも登場していましたが、もしかすると松竹京都撮影所が所有していた劇用車でしょうね。

TIジャパンの白パトも松竹京都繋がりで京都殺人案内シリーズにも出ていたのを記憶していますが、このころの土ワイはマツダがスポンサーだった関係からか主人公の藤田まことさん演じる刑事の乗る覆面パトカーで最新型のルーチェやコスモが出ていましたが、白パトはクジラクラウンやTIジャパン・・・という組み合わせがあったのではなかろうかと思いました。

「京都マル秘指令・ザ新選組」はタイトルしか知りませんが、「現代は軽薄短小の時代です。使い捨ての時代です。しかしいつまでも大事に守らなきゃならない物があります。それは文化です!その文化を金のために破壊しようとする者がいます。許せません!ザ・新選組はそんな族をコテンパンにやっつけます・・・これは現代のおとぎ話です・・・メルヘンです。メルヘンは心の文化です。大事にしましょう。」というオープニングナレーションを読むと、松竹京都が製作したハングマンを目指した作品に感じました。

No title

>時間ですよ、しんこちゃんたびたび さん

 ハングマンの場合、主人公はトヨタ車であるのに対して犯人役が旧式の日産車と言うパターン代わりと厳格に守られていますが(笑)ザ・新撰組はややその辺りがアバウトで犯人側がビスタに乗っていたりします。

 東京に比べて現代劇の頻度が少なかったせいか昭和50年代前後の京都や関西を舞台としたドラマや映画では結構旧型の劇用車がパトカーに使われる事が多かった気がします。昭和49年の「日本沈没」や昭和51年の「暴走パニック 大激突」ではあの当時ですら相当に珍しい「初代セドリックのパトカー」が登場していました。

 人によってはふざけ過ぎと捉えられそうな描写(例えば女子マラソンに猛獣を乱入させる話では「人間がジャガーの皮をかぶって走り回る」なんてことを大まじめにやっていましたw)もあるので好き嫌いは分かれそうですが、できれば一度見て頂きたい作品ではあります。