「幻の死神」

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 今回は怪奇大作戦のコミカライズネタから

 中城けんたろう版の「幻の死神」を紹介します。

 先日「氷の死刑台」がコミカライズ中でも傑作だったと書きましたが、その次の回のこの話ははっきり言って「怪作」としか言い様がありません。

 ストーリーは「瀬戸内海の会場に夜ごと出没して船を襲う巨大な亡霊」の謎を追って岡山に捜査に向かったSRIのメンバー、そこに謎の殺人事件や謎の男が絡みラストで謎の犯罪組織とSRI&岡山県警の対決になだれ込む」という、怪奇大作戦としては異色の話です。
 (シリーズとしての怪奇大作戦は科学犯罪そのものと同じくらい犯罪の背景や動機にも意を用いた点が大きな持ち味になっており組織犯罪を相手にする話が意外に少ない)

 そんな元ネタを題材にしたせいでしょうか、本作のコミカライズは怪奇大作戦としてはあらゆる意味で異例且つ物凄い内容として記憶に残る事になってしまいました。

 ストーリーの前半、岡山を訪れる三沢とさおり(テレビ本編では的矢と三沢)が現場の捜査を始め、その先々で謎の男と遭遇する展開はテレビとほぼ同じです。

 テレビではその過程で謎の女性の殺害ー死体消失のミステリーが加わりますがコミカライズではそこはカットアウト。
 実際本編でもなぜこんなシークエンスが入ったのかよくわかりませんでしたからこれはこれで良いと思います。 

 さてコミカライズでは三沢たちに幽霊の因縁話を聞かせて現場に向かうのを止める謎の老漁師が登場します(実はこれ伏線)
 その警告を振り切った三沢が現場に向かうとそこに現れる巨大な亡霊!

 コミカライズではなんと三沢はモーターボートごと巨大亡霊に特攻をかけ「腕をもぎ取ってしまいます(!)」
 その直後に現れる「大型の警備艇」
 これが何と警察でも海上保安庁でもなく「SRIの装備品」だというのですからびっくりです。

 ですがこれで驚くのはまだ序の口

 助け上げられた三沢の前に的矢所長とともに現れる例の謎の男。彼の正体はテレビと同様に犯罪組織を内定していた秘密捜査官でした。
 彼の助言で牧が例の亡霊の腕を分析したところ「プラスチック製の作り物の手である事が判明」しかもその腕には「ピアノ線が付いている!」
 そう、テレビでは一種の立体映像に過ぎなかった巨大亡霊の正体は「密輸団が作った巨大な操演モンスター」だったのです!!
 肝心の密輸団は「巨大な飛行船で上空から亡霊を操っていた」のでした。

 これだけでもすごい展開ですがそれを知った的矢所長の次の台詞が読者を凍りつかせます。

「戦闘員は出動せよ!出動せよ!!」
 ・・・えっ?「戦闘員」!?SRIに??なぜ!!?

 そう、この回のSRIは大型警備艇の他に多数の戦闘員を擁しているという衝撃の事実が示されるのです。
 SRIマークのヘルメット(そういえばテレビ本編でもそんなの見た事がありません)に防弾ジャケットを装備した戦闘員はなかなかのいでたちだったりします。
 しかもこの戦闘員は「一人乗り、機銃装備のホバーコプター」を多数装備しておりました!!おまけに例の捜査官も一機拝借して出動できるという機材の余裕!
 今回のSRIはどう見ても民間の捜査機関ではありません。

 クライマックスは戦闘員の一人を殴り倒してホバーに飛び乗った三沢と密輸団との銃撃戦!
 密輸団の首領は先に登場した老漁師(なぜ!?)
 首領自ら「イヌどもとっととうせろ!」とマシンガンを乱射します。

 ホバーを撃墜された三沢はそのまま敵の飛行船に飛び移り気球に穴をあけてそのまま海上に墜落させる大活躍で密輸団を壊滅させます。

 そしてラストの的矢所長の台詞
 「三沢っ!き・・・貴様はっ!!」
 (捜査官)「的矢所長、事件解決は三沢君の活躍のおかげですぞ」

 「よ・・・よくやった!!はははは」

 的矢所長もまるで別人みたいです(いや、星一徹風のルックスにはよく合っているのかも)

 テレビの本編はシリーズ中でも正直言ってあまり面白みに欠ける内容だったのですが、そのせいか今回のコミカライズは本編の脚本からも、怪奇大作戦の設定そのものからも相当に暴走した怪作に仕上がっています。
 今だったらこんな凄いSRIは誰も描かないでしょう(笑)

 まあ、ここまで設定がないがしろにされると別の意味で楽しめますが(爆)


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