「育てよ!カメ」

 MXでの再放送が終了してそろそろ4か月になろうというのに当ブログのウルトラQネタ、まだ続いています。
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 今回は初期話数の中でも幻想味の強い「育てよ!カメ」から。

 「ペットの亀が99センチに成長すると空を飛んで竜宮城まで連れて行ってくれる」という思い込みから日夜カメの飼育に余念のない太郎少年。
 カメにばかりかかずらって授業や家庭をも顧みない彼の一途な行動は「カメ」を「カード」に置き換えるとうちの子供の生態そのまんまです(爆)

 そんな折にたまたま目撃した銀行強盗の活劇を目撃した太郎は強盗について行って捕まってしまいます。
 ところがその瞬間全く唐突にカメが99センチまで巨大化!

 驚く強盗尻目に太郎はカメの背中にまたがり竜宮城目指して飛び立って行くのでした。

 ここまで書くと何やら不条理劇的な展開ですが太郎というキャラクターの天真爛漫さのおかげで違和感を感じさせないのは流石です。

 こういう話を嘘くささを感じさせずに支えるにはかなり高度な映像テクニックが不可欠ですが当時「世界のツブラヤ」で名を馳せたスタッフがかかわっているだけに地味ながら見事な合成センスで映像化に成功しています。
 例えば劇中太郎の乗ったカメが倉庫の壁面やホテルニューオータニを透過するシークエンスなどは「現世につながったこの世ならざる世界」を雄弁に語ります。
 そのカメに「超音速を表示する速度計」なんてのが付いているのが笑えますが。

 そんな思いをしてようやくたどり着いた竜宮城は異次元を思わせる「何にもない世界」

 その空漠とした空間でひとり無邪気にブランコを乗り回すこまっしゃくれた少女。
 この「そこいらの下町の公園ででも遊んでいそうな少女」こそが「実は乙姫だった」という衝撃的な展開(爆笑)

 すっかり幻滅した太郎とそれをからかう様に逃げ回る乙姫のドタバタが後半の見どころです。
 全速力でカメにまたがる太郎の前を「どこからともなく出現したロケット」で逃げ回る乙姫

 次の瞬間ロケットはいきなり「海底軍艦の海竜マンダ」に変形してムウ帝国時代にはできなかった「口から怪光線」を発射して太郎をカメごと撃墜します(笑)

 余談ですがこのマンダ、乙姫との対比でみると人が跨がれるくらいの非常に大きな作り物だった事がわかり参考になります(何の?)

 その後いろいろあって乙姫は太郎に玉手箱を手渡し太郎は現実世界に帰還します(そういえば撃墜された後カメはどうなった?)

 玉手箱を持って帰還した太郎ですが大人たちは彼の話を信用せずに笑いものにするだけ。
 意を決して開いた玉手箱も実はどうってことなかったですし。

 ですがこのカットからラストの「クラスメートが全員授業中でもカメの飼育にはまり出すのに太郎だけが一人ぽつねんと空を見上げている」ところに掛かる一連の描写こそが本作をウルトラQの中でも異色作たらしめている気がします。

 太郎が見た竜宮城は本物だったのか?太郎の見た幻想だとするならカメが消えるのをギャングが実際に目撃したのはなぜか?
 幻想と現実の錯綜する独特の感覚は後に同じ円谷プロが怪奇ドラマなどで何度も映像化していますが(例えば怪奇大作戦の「ゆきおんな」ウルトラマンの「まぼろしの雪山」など)ここまで鮮やかに決まった一篇はあまりありませんし、もちろん他社の映像でも同様です。

 感覚的にこれに近い物を探すならMGMの「オズの魔法使」とか「ジェニーの肖像」辺りでしょうか。
 そんな話に怪獣を2体も出すのが「円谷流」ですが。

 本作には検討用台本の「タローの絵本」というのが先行して書かれているのですがこちらは実作品よりも更に幻想性が濃厚で「絵本の中から抜け出したカメが実体化」し「カメの吐き出した煙を浴びた枯れ木が一気に開花し人間は一瞬で老化~白骨化する」描写があります。
 これも映像化されていればかなり面白い作品になったかもしれませんが、当時の技術的な限界みたいなものもあったかもしれません。
 アニメとの合成を考えれば円谷よりもピープロに向いた題材の様な気もしますし。

 ここからは全くの余談です。

 本作の太郎君を演じた子役、最近どこかで見た様な気がしていたのですがあるゲーム番組を見ていたらそこに出演していた声優の宮野真守に似ていたのに気が付きました。
 だからなんだと言われても困りますが(汗)
 因みに宮野氏は「特捜エクシードラフト」で「フェルナンド・矢崎の少年時代」なんて役で出演していたりします。



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