「もっともくわしい機関車鉄道図鑑」

今回は朝日ソノラマの「もっともくわしい機関車鉄道図鑑」を。
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 本書の著者は先日物故された竹島紀元氏。
 ファンには言わずと知れた「鉄道ジャーナル」の元編集長、レールウェイライターの草分けだった方です。

 「入門」でも「大百科」でもなく「図鑑」を名乗っている所に類書との差別化を感じさせますが、本書ではイラストは殆どなく、その分が殆ど図解に当てられている所に硬派振りを感じさせます。
 実際、当時の子供の一人である私にしてからがそのアカデミックな雰囲気に惹かれて買った記憶があります。
 ある種の子供と言うのはこの種の「ちょっと背伸びしたアカデミックな物」に惹かれる時期と言う物がある様で知り合いの所ではちょくちょくこの本を見かけました。


 だからと言って本書が見かけ倒しという事はなく今読み返しても内容的には非常に充実しています。

 蒸気機関車の記事の比率が高いのはSLブームの当時は半ば当然ですがそれでも本書を本格たらしめているのは機関車の歴史と絡める形で技術面の進歩を説いている点です。
 類書の場合大体が個々の機関車の紹介レベルにとどまる事が多いのですが、本書では年代順に並べられた機関車の解説と並行する形でその駆動メカニズムの進歩も俯瞰できるように配慮された形跡があり、読破すれば文字通りいっぱしのSL博士くらいにはなれると思います。
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 そういう構成ですから「発展途上の蒸気機関車」と題して古典機にもかなりのページを割いている点も見逃せません。

 本書の流れが鉄道の歴史を俯瞰する中で機関車を中心とする技術の進化の過程を捉えるものですからこれは必然なのですが
 それでも類似書の大半は1号機関車と弁慶号とEC40を載せる程度でお茶を濁している事が多いので古典機好きには嬉しい配慮ではあります
 と、言いますか本書の目的のひとつは或いは「デゴイチやシロク二だけがSLじゃない」事を示しつつ子供たちにも古典機への興味を引き出したいという思いもあるいはあったかもしれません。
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 類書にない独特の文章力はある意味教科書的にも見えるのですが、それでもそこを我慢して読み進めていくとかなり読ませる内容です。

 それにしても最近はこの手の文章主体のこども向け入門書と言うのは本当に見なくなりました。



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