「南海の怒り」

 今年最初のウルトラQネタ(と言っても後そんなに残っていないのですが)
 今回は思いっきり季節外れの「南海の怒り」から
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 円谷英二が「ゴジラ」の企画に参加した時、用意していた案に「海底からオオダコが現れ漁船を襲う」と言うのがあったそうです。
 当時は「タコでは画にならない」と言う理由で今のゴジラになったのですがそれ以降も「キングコング対ゴジラ」をはじめ大ダコの出てくる怪獣映画が何本か作られたのは周知の事実です。

 とはいえタコが主役になった事は一度もありませんでしたが。

 そのリベンジをテレビでやろうとしたのが今回取り上げる「南海の怒り」だったのかもしれません。
 当時の製作サイドからすれば「既存作品のデュープフィルムが使いやすい」という利点もあった様ですが。

 そんな両者の思惑が一致したのかもしれませんが新規造形物が「タコの足一本だけ」と言うある意味しょぼい物ながらその活躍度は前述のボスタングやトドラなんかよりもはるかに多いです。
 しかもウルトラQではゴルゴスやパゴスに並ぶ「正攻法の怪獣退治話」になっている所が面白い所です。

 しかもゲストはテレビでの登場が珍しい東宝怪獣もののスター、久保明という豪華版。

 レギュラーの万条目や一平たちの存在感が霞むほどに「東宝怪獣映画っぽさ」が横溢した一編と思います。

 オオダコの全身像はその大半が既存作品のデュープですが何と言っても「本物をミニチュアセットの中で暴れまわらせる」ゆえのタコの生物感(当り前かw)は他にない不思議な迫力があります。
 海外作品では本物のワニやらトカゲやらに同じ事をやらせた劇場作品がいくつかありますがその大半が妙に安っぽい画作りになってしまっている
 本作でも基本的な安っぽさは引きずっているのですがそれでも「8本足で這いまわる軟体動物」だと違和感が意外に薄く感じられるのです。
 ここでタコを選択したのは円谷プロの慧眼だった気もします。

 ストーリーは後に製作される「決戦!南海の大怪獣」からインベーダーを抜いたという感じですが「父を殺された漁師の復讐」を軸に余計な要素を可能な限り削ぎ落としたシンプルさも作品の骨太な印象に貢献しています。


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コメント

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南海の怒り

 Qの中でもインパクトがある回だと思います。
あ!今年も宜しくお願いします(汗)
主役の大蛸スダールはキンゴジでは無かった水中場面は上手く映像化され最大の見どころでしょう。
円谷サイドは大蛸に拘りがありマイティージャックでも出ていましたし(笑)
そう言えばマイティーとの繋がりで先日放映されたブースカと7人の魔術師は市川森一氏の脚本ですがマイティーでもハプニング島へ進路をとれ!!も氏の脚本で共通している箇所がありブースカは子供たちが体験した不思議な空間と冒険・・・マイティーは源田が救助した女性から始まる複雑な人間関係と欲!
両作品ともに主人公の夢または実体験だけど誰も信じない。
ただブースカの場合は透視力と言ったセブン的な描写が面白く初代マンではテレポートを除くと超能力的な描写は無くセブンの企画自体ブースカから拝借したアイディアも生かされたのかと思います。
私も年末近くに、あるB級SF作品を観ましたが内容は前半がウルトラQ、中盤がアイフル大作戦?、後半は怪奇大作戦・・・牧の体験談に近い?内容の作品でした。
ヒントは65年製なのにモノクロ、イギリス作品、ランドローバですが分っちゃったかな(笑)

Re: 南海の怒り

>星川航空整備部さん

 今年もよろしくお願いします。

>あるB級SF作品
 ヒントを出されて考え込みましたがやっぱりわかりませんでした。タイトルを言われればあるいは思い出すかもしれないですが
 いや、やっぱりわからないかも。

 最近、実家の近くのレコード店がB級、C級の怪獣物のDVDをやたら並べるようになっていて帰省の時にちょこちょこ買い込んでいるのですがこれらについても近いうちに紹介しようかとか考えています。その折はまたコメント頂けると有難いです。

 更に余談ですがMJのハプニング島の回、怪獣として「本物のワニ」が出ていましたね。
 実家がアパート住まいだった頃そこの大家さんのペットにワニがいたのですが本作に出ている奴とそっくりだったのを思い出しました。あの当時はペット用のワニはそんなに手軽だったのでしょうか(笑)