思いでの昭和ヒーローから「悪魔くん」

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 先日プロローグを紹介しました「わたし的(笑)昭和ヒーロー列伝」スタートさせて頂きます。
 第一回は「悪魔くん」(昭和41年・東映・NET)から

 現住地に住みついて職場の当時の同僚と昔の特撮物のはなしなんかをしていると必ず出てくるのがこの「悪魔くん」でした。
 それも「首人形」の話ばかり(笑)

 後にとり・みき氏が「愛のさかあがり」だったかでやはりこの「首人形」の話題を取り上げ子供心に怖かったという思い出ばなしをされていました。
 そんな話を聞くにつけ「首人形」はとても怖い話だったと言う刷り込みが私の中で出来上がっていきました。
 実物を見てもいないのに(爆)
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 恐らく私の故郷では「悪魔くん」は放映されていなかったと思います。
 ウルトラマンと同時期かそのやや後で放映されていれば何かしら記憶に残っているはずですから。

 その「首人形」の含まれた「悪魔くん」のVHSテープが前述のセール品にあったのですから「これであの『首人形』が観られる!」と盛り上がる私が居たりします。

 これでお分かりの通り「悪魔くん」に関しては私の初見はCTVの「昭和ヒーロー列伝」が終わった直後の1996年でした。
 世間では「ビーファイターカブト」とか「ウルトラマンティガ」そして大傑作「超光戦士シャンぜリオン」をやっていた時期と言えば如何に私の初見が遅かったかの証左になります。

 テープの山を抱えて帰宅。
 夏の日曜日の夕飯時に文字通りビールなんぞを傾けつつの初見と相成りました。

 観終わった時「独特の怖さのある話を堪能できた」という感じでした。
 当時の自宅は未だに「渦を巻いた蚊取り線香が現役」で築30年の貸家、トイレは汲み取り式でしたし窓はアルミでない木の窓枠と言うロケーション。
 要するに時代は平成8年なのに、この番組が放映された昭和40年代そのまんまと言う環境でした。
 そんな環境下で昭和41年の白黒ホラーを見ていたのですからある意味ぴったりのお膳立てと言えます。


 正に当時の気分に浸りつつ観る「首人形」は見事なまでに当時の子供が感じたであろう恐怖感を体現していたと言えます。
 「唇の大きいひとつ目のマネキンの首」が口から吐き出す煙で人間を悉くマネキンに変えてゆく」と言うシチュエーションは日常を一気に変えてしまう身近な恐怖として伝わってきます。
 この回に限って言えば悪魔くんこと山田信吾少年と相棒のメフィストにとってもかなり手ごわい相手だった様で他の話に観られるようなユーモアも感じられません。

 さて、この首人形をきっかけに何本かの「悪魔くん」を通しで観たのですが、平成の時代の目で観ているのにかなり新鮮且つ鮮烈な印象で一気に私を虜にしました。
 何より興味深いのは「ウルトラQ」が後の円谷テレビ特撮の要素のすべてを含有した原点であったようにこの「悪魔くん」は東映版のウルトラQと言っても良いくらいに後の東映特撮物の要素を全て併せ持った存在だった点です。
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 何しろ対決する妖怪ときたら前述の首人形を始め吸血鬼や半魚人などの等身大のものからぺロリゴン、モルゴン、シバの大魔神等の巨大怪獣系、更にはその折衷として「等身大のミイラ男や雪女がいきなり巨大化する」なんてのまで非常にバラエティに富んでいます。
 しかもそれらと対決する悪魔くんとメフィストはあくまで等身大のまま、様々な魔力を駆使して強大な敵に立ち向かうシチュエーション!

 同一の設定でありながらこれほど何でもありのはなしを展開したらどこかで空中分解しかねない危うさがあるはずなのに、あくまで「子供が主人公のエブリディマジック物」の範疇を守る事でウルトラマン以上の統一感を与える事にも成功しています。
 それらを支え切ったのは吉田義男、潮健児の演じるメフィストの類まれなるキャラクター性!
 悪魔ゆえにどこまでも子供の山田少年と同じ目線を保ちつつ、時にユーモラスな演技で、時に「頼りがいのある兄貴みたいな子分」として子供たちのヒーローの存在感をいかんなく発揮していました。

 これらの要素のどれもが大なり小なり後の東映ヒーロー物に影響を与えていた部分であり、本作なくして後の東映ヒーローの隆盛はなかったと言っていいくらいの存在感を発揮したのです。
 (何しろ後の「仮面ライダー」で起こった「偶然による主役の交代劇」「新旧ダブルヒーローの揃い踏み」すらも5年前に実現していたくらいですから)

 これを知ってから私は悪魔くんの魅力の虜になりました。
 とにかく全話観たい!とばかりに入手できるVHSテープを全て抑え、地元に無かった話数の奴を秋葉原まで探しに行った事すらあります。

 後にDVDになった時も迷わず全話購入。
 これほど面白い本作が最近はめっきり東映チャンネルですら掛からないのが不思議なくらいです。
 
 ここで意外だったのは21世紀になって生まれた私の子供までもが「白黒でCGなんか一切出ないムカシトクサツ」である筈の本作にはまり込んだ事です。
 小手先の技術に頼らない、玩具箱をひっくり返した様なワンダーランドの魅力は年代を超えるものだと言う事を思い知らされました。

 そんな訳でヴァンガードやデュエルマスターズにはまっているうちの子供、今でも「悪魔くん」と言うタイトルは覚えていなくても「メフィストの出るあれ」で通ります(爆)
 (まあうちの子は「アイアンキング」や「巨人の星」にもはまりましたけれど)


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コメント

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No title

悪魔くんの場合、私の場合アニメからでした。でその後実写と言うレッドバロンと同じ逆パターン。何よりこの番組平山了プロデューサーの作品。実写でもアニメでも悪魔くんとメフイストの掛け合い漫才は変わってませんが、アニメはファンタジー色が強く実写はホラー度が高い白黒だからそりゃ怖いですよ。

完璧、完璧

 光山市交通局さん完璧、完璧!
いよいよ昭和の特撮ブログ開始ですね(笑)
モノクロと言う事もあったのか私も悪魔くんは再放送で観た口ですが放送していた時期は昭和45年頃の夕方で、それ以後は地上波での
再放送は無かったと思われます。
この点は後継番組となったジャイアントロボと比較すると損している事が分ります。
なんと言ってもジャイアントロボ・・・夏休みの朝の定番でしたから(笑)
確かに東映のQ的な番組で妖怪以外にも未来人、怪獣、巨像と言ったジャンルもあれば日本代表?の定番である雪女まで登場し東映
としても試行錯誤の連続だった過程を伺う事が出来ます。
悪魔くんは同時期のブースカと共通点があり子供中心の中にと言うか一般家庭に突然変わったヤツが来たと言ったフォーマットです。
ストーリー的にはモルゴンの回が良くできて居て特撮そしてモルゴンの登場経緯もTV作品にしておくのが惜しい話で主演?の奥村氏
が出ている事もプラスになっています。
丁度、同時期に円谷サイドでミイラの叫び、少し前には地底超特急西へ、マグマ大使でもゲストに出ているので名前を知らなくても
彼が出て来るとオヤっと思った人は多いようです。
またモルゴンの回はアメリカTVフィーチャー作品、ウイラードの元ネタ的な所が多く孤独な青年が社会に対して挑戦(復讐)する描写
は全く同一です。
TV特撮黎明期の作品は以外にも海外の特撮大作物の原点となったのかもしれません。
逆パターンだと禁断の惑星1956あたりで研究に没頭している科学者と美人のアシスタント、助手的なロボット~これ後の永井豪作品
の原点です。

Re: No title

> 光になれさん

 アニメの方は本放送当時に観る事ができました。
 確か聖闘士聖矢の後番組でしたね。

 同じ設定とは思えないほど現代的なアレンジが多かったですがこれはこれで私は好きでした。

Re: 完璧、完璧

> 星川航空整備部 さん

 仰る通り悪魔くんの作風はどこかブースカと共通するものがありますね。放映時期ももろにシンクロしていますし。

 奥村公延氏はこの時期が最も特撮物画の露出が多かったと記憶していますが、マグマ大使は怪獣、ジャイアントロボでは悪大臣と巨大吸血鬼(笑)ウルトラセブンでは某宇宙人とどれも芸風が異なる所が凄いですね。

 余談ですが私が奥村氏でイメージするのは実は「仮面ライダー」のコブラ男の回の冴えない刑事なのですが、家内は「じゃあまん探偵団」のレギュラーのお坊さんを、子供は「アバレンジャー」の恐竜屋のじいさんが出てきます。
 まさに世代を超えて親しまれたアクターでした。