レイアウト趣味から見る特撮映画「巨神兵東京に現わる」

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 昨年春以来久々のレイアウト趣味から見る特撮映画のはなし。

 今回はこれまでで一番の最新作と思います。
 2,3年前の特撮博物館で公開され、エヴァンゲリヲンの劇場版BDにも収録されている「巨神兵東京に現る」

 特撮博物館の会場でこれを初見した時にその迫力とスケール感、そしてミニチュアワークの密度の高さに驚かされた記憶があります。

 本作は一般的な劇場映画と異なり「ミニチュア特撮の展覧会」的な側面が強く、等身大の人間の出演は殆ど無し。
 表現される人間は人形、巨神兵に吠えかかる公園の犬に至るまでミニチュアで表現されるという徹底ぶりです。

 実景の人間や風景との合成こそありませんが私たちの居る現実世界に隣接したミニチュアの異世界に迷い込んだような錯覚すら覚えさせるものです
 あるいはサンダーバードの登場人物の気分とでも言いますか。
 いずれにしろ一種の別乾坤である事は間違いありません

 それだけに建造物や街並みを中心にしたミニチュアワークは正に清華の一語。
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 オープンセットまで駆使したセットの拡がり感とリアリティも相当なものです。
 これらをよく見ると同一のスケールで統一されておらず遠景になるほど縮尺を小さくした強遠近法が効果的に使われている事がわかります。
 映像で見る分には非常に奥行き感がありながら絵的に破綻していない見事な構図の連続で息をのみます。
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 実際これに触発されて縮尺の異なるストラクチャーやミニカーを並べて実験的に写真を撮って見たりもしましたし、(そしてあまりの落差に愕然とする、と)先日のグランシップのイベントでは博物館でも売っていた「立板古」のレリーフも飾られていました。
 ですから意外とレイアウトビルダーや鉄道模型ファンでこれを見たり影響されている人も多いのかもしれません。

 但し、これは一眼のカメラで映像を取る場合に有効なやり方です。
 立体物でしかも見る者の視点がコロコロ変わるレイアウトやジオラマでこれは「少し視点を変えるだけで構図が破綻しやすい」一種の禁じ手とも言えるやり方と思います。

 ですからこの手法をそのままレイアウトに持ち込むには少なからず工夫が必要な感じもします。
 JOHN ALLENのGD LINEでもこの手法は見られますが山岳地帯のメリットを生かし遠景を視点より高い所に置いたり鏡を組み合わせるなどの補助的なテクニックを使っている様です。
 私なんかが考えつくのは「部屋の一室とか二軒の高層建造物の間でこれを使う事で視点を限局させる」のが限られたスペースで強遠近法を利用する近道の様な気もします。

 その意味では押し入れレイアウトでこれを使うのが最も向いているかもしれません。

 更にその場合でも謹啓にはNとか16番に拘らず可能な限りラージスケールのモデルを配置するのが肝ではないかと思いますし。照明の配置にも工夫を要する(つまり映画のスタジオに限りなく近い立地条件を設定する)必要もありそうです。

 と考察まがいの話ばかり続きましたが、こんな実験や考察ををさせたくなるような一作でもあります。

 短時間の作品にも拘らず観ていて全編刺激を受け続ける作品というのは初めてでした。
 レイアウトビルダーやジオラマメーカーの方々には十分以上にお勧めできる作品と思います。

 因みにこれのBDを買うと「エヴァンゲリヲンの映画がおまけに付いてきますし」(爆)


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