思いでの昭和ヒーローから「円盤戦争バンキッドその2」

懐かしの昭和ヒーローばなし「円盤戦争バンキッド」の続きです。

 バンキッドは放映から40年以上経過した作品なのですが初めてパッケージメディアとして出たのが何と去年の秋!
 それ以前は二度ほどCSで掛かった位でよほどの好き物でもないとなかなか見られない作品でした。

 今回の同人誌に合わせて私が視聴したのは数年前にCS放映された時のVHSテープだったりします。
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(講談社「テレビマガジンヒーロー大全集」P75より引用)
 さて件の同人誌ではメインとなるのが「毎回登場するブキミ星人の造形」でした。
 それというのも本作のブキミ星人のデザインは初期ウルトラマンシリーズのメインデザイナーだった成田亨。

 そのせいもあってブキミでありながら洗練されたデザインの宇宙人が本作の隠れたウリになっています。
 確か成田氏はウルトラシリーズの時視聴者に不快感を与えないために意識的に「人間の変形」のデザインを避けていたという話を聞いた事がありますが、本作のブキミ星人はその殆どが「人体の変形を思わせる異形感」を感じさせるものでした。
 ですがそれでいてデザイン面では非常に洗練されていたのも確かで、それほど不快な感じはありません。

 (というよりもデザイン以上に悪巧みが間抜けすぎてそっちに気を取られてしまう)

 しかもそれらの宇宙人の造形は「シリーズ中同じベースから改造し別人として何度も使いまわす」というコンセプトも取られておりウルトラシリーズでそういう事をよくやらされていた成田氏らしい手慣れたところも垣間見えます。
 ただ、惜しいのはデザインは良いのに実際の造形物が今ひとつ洗練さを欠く事。
 ウルトラでは成田氏のデザインを造形の高山良策が受け止める形で傑作怪獣を輩出させていたのですが本作に関しては今ひとつかみ合わなかったようです。
 (実際には成田氏が参加したのはシリーズ途中で最初は別のデザイナーが宇宙人をやっていたのですが、プロデューサーも呆れるほどの出来の悪さで急遽成田氏に泣きついたという話もあります)
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(講談社「テレビマガジンヒーロー大全集」P74より引用)
 実はヒーローの側にも同じ事が言えます。
 バンキッドのデザインは見ての通り「目の無いのっぺらぼう」のマスクがまず異様でした。
 後の戦隊などはゴーグルをデザインに取り入れる事で顔を認識させるのが主流で東宝の超星神シリーズもその流れを継いでいますが、51年当時は本作のようなのっぺらぼうとか逆に全面をゴーグルフェイスにしてしまった「忍者キャプター」などデザインの試行錯誤が続いていた時期でした。

 更に演者のボディラインがもろに出てしまう全身タイツ。これは或いはグレイタイプの宇宙人のボディをイメージしたのかもしれませんがこういうのはなぜか見る方も気恥ずかしさを感じてしまうもので、これが主流になったのは昭和30年代の一時期しかありません。
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(講談社「テレビマガジンヒーロー大全集」P75より引用)
 ヒーローメカのバンキッドマザーも羽の生えた金魚みたいなフォルムがいまひとつでしたし折角5機合体ー分体という良いコンセプトを持ちながら4機ある艦載機のうち3機までが「全く同じ形状」で何のための合体メカだったのかよくわかりません。
 クライマックスの円盤との空中戦もウルトラ警備隊と大差なし。盛り上がらない事夥しい物でした。
 
 ですが御大東宝が製作しただけあってミニチュアを中心とした特撮自体はなかなかのものでした。
 当時の東映ヒーローが特撮とは名ばかり(実際「本編特撮」なんて言葉もある)の添え物的扱いだったのとはえらい違いです。
 作品の性質上怪獣なんか出ませんし、クライマックスは大概空中戦なのですが、山間部やビル街などの地上のセットの建て込みは正に東宝特撮。
 これが見られるだけでも当時の私は至福でした(笑)

 余談ですが本作はVAPから出た「懐かしのテレビまんが主題歌大全集・特撮ヒーロー編Ⅱ」というCDに収録されていますが、主題歌・挿入歌の他にカラオケや予告編テイクなどが収録されていてサントラとはいかないまでも結構充実しているので結構楽しめたりします。


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コメント

非公開コメント

No title

デザインと話の内容から、首を傾げたくなる内容でした。どうしても脱力感を感じてしまいます、マシンマンの時ですら楽しんで書けたのに、この番組は書く気が何故か沸いてきません。主題歌聞いただけで、頭痛がしてきて。

No title

>光になれさん

 子供が主人公のはなしなのに異様に説教臭いのが本作の大きなマイナスポイントです。
 子供の持つ一種の悪魔性もひっくるめて多少毒のある所を見せるくらいでないと「PTAの考えた子供の理想像で構成されたヒーロー物」みたいになってしまうのではないでしょうか。

 本作や「光速エスパー」「少年探偵団」などNTVのヒーロー物は子供が主人公の物が多かったのですが、この点で少々外してしまっている印象は強いですね。「ガンバロン」「マシンマン」でようやくその呼吸がかみ合ってきた感じを持っています。