思いでの大百科シリーズ22「日本の特撮怪獣大全科」

 これまた久しぶりになりました「懐かしの大百科」ネタ。
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 しかも今回のアイテムはつい一週間前に古本屋で見つけたものだったりします。
 物は「日本の特撮怪獣大全科」(秋田書店)

 本書の初版は昭和60年
 つまり、昭和29年のゴジラから昭和58年の「さよならジュピター」辺りまでの和製特撮映画を網羅した全科という事になります。
 元々秋田書店の大全科というのはこの手のジャンル網羅型の書籍が多い所なのですが、本書のそれはずば抜けています。

 ゴジラ・ガメラ・大魔神などの定番映画を始め、マニア以外にあまり知られていない「エノケンの飛び助冒険旅行」「大江山酒呑童子」なども取り上げられています。

 それどころか普通児童書ではまず取り上げない「大蔵映画の怪談物」やヒーロー映画の括りに「クレージーの大冒険」まで入っていたりと読む側からすれば「心地よいカオス状態」
 まるで児童書版「大特撮」みたいな展開でおなか一杯になります。
 メジャーどころの怪獣でも他の書籍で見かけないスチルがいくつか入っているのも何か拾い物をした様な気分にさせてくれるのでお得感は高いと思います。

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 また、本書は単なる名場面集だけでなく特撮のメイキングにもページを割いているのも特徴と感じました。
 カラーグラフにも10ページ以上、全体では本書の約3分の1くらいのボリュームがこれに割かれていますから単なるおまけではありません。

 しかも取り上げられているのが定番の東宝作品ばかりでなく大映の「ネズラ」まであったりするので油断なりません。

 そんな本書で個人的に一番印象的なのが「東宝大プール」
 作品のセットとしては何度も見ている物ですが、本書に取り上げられている大プール全体の俯瞰像を見ると「本当にでかい」と実感させられます。
 迫力あるシーンを撮ろうとしたらミニチュアであってもこれ位の規模の設備が必要だったのでしょう。
 ホリゾントも私のイメージしていたよりもはるかに大きい物で雨の日に通りかかった人が「なんでここだけ晴れているの!?」と驚いたという逸話にもリアリティを感じさせます。


 これに限らず当時の特撮映画のミニチュアワークと演出力は様々な設備と人材がフルに投入されていた事を写真というヴィジュアルで伺わせる点、今大人が読んでも堪能できる一冊と思います。

 こうなると「大百科サイズ」のこの本の小ささが恨めしい。
 出来れば最低でもA4位の写真集で見たかった一冊であります。



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コメント

非公開コメント

これは

 もう怪獣モードですね!
昭和60年と言うとゴジラ1984公開と連続して出された本かと思います。
たしかネズラはケイブン社のガメラ(カラーブックス程度の本が3冊になった物)で紹介されていますが公開されずと言った文句で
終わって居ます。
確か、この本には透明人間と蠅男も出て居ました。
仮に今、ネズラをアニメで制作すればMXあたりで放送しているアニメ深夜枠で受けそうな(笑)
ネズラは筋書きがアメリカ映画「終末の兆し」と似ている感じがしますが終末は未公開作品なので大映スタッフが米国で上映されていた
作品を観てヒントにしたのかな?
大映と言うと64年に日米合作映画「あしやからの飛行」と言う米海軍救難隊の映画が作られ日本近海で飛行艇で救助活動する物語で
大映は合成に苦労したと語られています。
しかし、この作品・・・私個人の考えですが後の初代ウルトラマンのフォーマットになった気がします。
共通点は2点あり一つ目は飛行艇2機がワンユニットとして編成されている・・・科学特捜隊ビートルも2機または3機がユニット。
二つ目は子供の味方・・・主演のユル・ブリンナー(日系人パイロット役)が遭難した子供を救助して仲良くなる。
この作品にゴラスで出て来た宇宙局チームを合体させ科学特捜隊が発案されたと思います。

No title

>星川航空整備部さん

 ケイブンシャのガメラ・大魔神は実は近々取り上げる予定でいました。
 中でもネズラと蠅男は印象深いですね。

 ネズラの予定されていたラストでは群獣から一匹だけ巨大化したネズラが活躍するものだったそうですが、その時の印象が良かった事がガメラ実現の後押しをしていたらしいですね。

「あしやからの飛行」は私もぜひ見たい作品ですが版権の関係からか、ビデオはおろか文章以上の資料も見つからない難儀な作品ですね。