「模型と工作」と鉄道模型趣味のはじまりのはなし

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今回は思い出話の再録ですが、実は次回にメインのブログで触れる題材と少し関連のある題材でもあります。

私にとって鉄道模型趣味の原点となっているのは子供の頃、お世話になっていた親戚の機関士の影響でした。
 その方は旧国鉄時代に蒸気や電機の運転、研修区の区長なども経験されていた人物でしたが、趣味においても多趣味な人でペーパークラフトや手芸、庭造りなども行われていました。

 鉄道模型でも自分が乗務したものを中心にペーパーによる自作でいくつもの16番車両を物にしていましたが、足回りはともかく車体については細密志向というよりも市販のパーツに頼らずに自分なりに捉えた実車の印象をモデルで再現する志向だったように記憶しています。
 その方が車両工作の際に参考にしていたのが昭和38年版の「模型と工作」の別冊でした。
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 発行時期が時期なだけにEF64やED75が「デビュー前の新鋭機」といった扱いで載っていたりするのですが、車両工作については151系や103系、キハ58系などの花形車両から近鉄あおぞら号、京王5000などの私鉄の車両の製作記事(国鉄よりボリュームが多かったりします)等、記事にして40種類以上、蒸気機関車・ディーゼル機関車を除く全てのジャンルの車両工作(専門誌の「製作記」ではなく完全に「作り方」として掲載された記事ばかりでした)を満遍なく網羅した「16番の教科書」といった造りの本でした。

 私の幼少時は折に触れてその方がペーパー車体を作るところや自作のパワーパックなどで簡単な運転をしているところを眺めていましたが、同時にその別冊の方も絵本代わりに楽しんできた思い出があります。

 30年ほど前にその方が国鉄を退職された時、鉄道模型を卒業されるとの話でしたので当時小学生だった私は無理にお願いしてその別冊を譲っていただきました。
 以来この本は私の宝物として、同時に鉄道模型趣味の原点として今も保管し、折に触れて見返しています。

 今でも残念なのが私が趣味を再開する前にその方が亡くなってしまった事でこれは今でも後悔の種のひとつであります。
 その後、レイアウトを作ったり、コンペで努力賞を頂いたりした折にはその方の霊前に報告に行ったりしています。

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 模型と工作の別冊は本の7割が車両工作記事でしたが、最後の方に組み立て式とシーナリィ付きの折りたたみ式レイアウトの製作記事が載っていました。
 これが後に私のレイアウト志向の原点となった記事であります(笑)
 田舎生まれの田舎育ちで鉄道模型自体がおじの作ったり購入したりしたものしかお目にかかれない環境でしたが、この本に紹介されているレイアウトのインパクトはとても大きいものがあったのです。
 ミニカーにしろ飛行機にしろ(更に時代が下がってウルトラ怪獣のソフビ人形にしろ)モデルとして楽しむのはあくまで対象そのものに過ぎず「それらを取り巻く環境自体をモデル化して楽しむ」という鉄道模型の方向性は正に「夢の塊」として幼い私の心に深々と突き刺さる事となりました。
 また、この本自体当時の小学生が読んでもある程度理解できる平易な文章だった事もありそれらの記事から発せられるオーラには参りっぱなしでした。
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 とはいえ、それだけにレイアウトを作る大変さも良く伝わってきました。
 特に配線と山や川の製作・何よりスペース確保の苦労について初期の段階で思い知らされた事は今にしてみればいい収穫だったのですが、私が実際にレイアウトを着工するまでに40年近くかけてしまう結果にもなってしまいました。
 本書のレイアウトの製作記事や運転会の記事が組み立て式や折りたたみ式中心だったのも昭和40年代直前の時期ですらレイアウトの常設スペースがいかに手に入れずらいものだったかを物語るものです。

 それでもこの本は40年以上にわたって私にとっては聖典同様の存在であり続け(何しろ小学校就学前からのお付き合いです)今読み返しても教えられる所の多い本です。

 そしてこの本と同等に私の趣味に大きな影響を与えた本があるのですが、それについては次回のメインブログで触れる積りです。



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