思いでの昭和ヒーローから「流星人間ゾーン」

 昭和ヒーローの思い出ばなしから
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 今回は「流星人間ゾーン」(昭和48年 東宝 NTV)をば。

 ストーリーのアウトラインはOP冒頭の以下のナレーションが端的に語っています。

地球から遠く離れた大宇宙、平和の星ピースランド。その平和も悪魔の星ガロガの野望に一瞬にして破られた。
ピースランド壊滅、安住の地を失ったピースランド星人達は、ファミリー毎にパンドラカプセルに乗り、平和の星を求めて流星人間となったのだ。

一方、地球を第二の征服目標にしたガロガは、宇宙要塞を建設、恐獣ミサイルが地球を狙った。

流星人間を乗せたカプセルの一ファミリーだけが地球に漂着した。 彼らは新地球人としてガロガ星人と対決した。
そのファミリーの名は、流星人間ゾーン!!


 ここに記されている様に本作の特徴のひとつが防衛組織でも孤独のヒーローでもない「亡命宇宙人の一家」が地球を守るという点にあります。
 この設定は他にアニメの「無敵超人ザンボット3」の例がありますが、家族という血の絆で結ばれたヒーローというのは大概の裏設定以上に説得力がある割には実例は少ないです。
 それに関連して変身するヒーローが3人兄弟、その中の長兄が二段変身でゾーンファイターに巨大化するというのも設定としてはなかなかゴージャスと言えます。
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 主人公の防人一家は、普段は市井に紛れて生活していますが(因みに表の職業は「玩具研究所」)自宅の地下にはZAT基地もかくやという指令室(笑)を備えケンメリスカイラインが変形して空を飛ぶマイティライナーやら異次元飛行艇スモーキー等を装備
 
 対するガロガですが設定こそやや凡庸ですが触角のある脳みそ丸出しの髑髏みたいな顔に加え、人間体に変身する時も「手の水かきだけは隠せない」という演出がなされ、かなりおっかないイメージでした。
 その作戦は基本的に今日中を繰り出す力技がメインながら子供たちを洗脳する、不動産屋を乗っ取り造成した団地を陥没させる等の搦め手も使って来るという小回りの良さ。

 それらを彩るのは本作は唯一の特撮物となる三沢郷(デビルマンやサインはV等で有名)の音楽で他にはない雄大さとリリカルさを併せ持った主題歌やBGMは本作の個性に色を添えていました。

 そして、本作の売りのひとつが「ゴジラの客演」でした。
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 東宝製作のヒーロー物とはいえ、実績のある映画スターをテレビに客演させるというのは他では中々出来ない事ではありました。
 恐獣が複数登場した時などゾーンファイターがピンチになると怪獣島だか秘密基地だかからゴジラが出撃!救援にやって来るという展開がシリーズ中数回ありました。

 もっとも、いちどだけ「高圧送電線を切断するだけ」という出番もあったりするのですが。

 対するガロガもキングギドラやガイガンを繰り出してくるなどお茶の間は「東宝チャンピオン祭りがやってきた」状態。
 本編もこの手のイベント性の高い見せ場が多く主お祭り騒ぎ的な印象に一役買っています。

 恐獣のデザインも全身に突起や角がやたら多かったり、頭がふたつある、首が無暗に長いとまるでお神輿みたいなデザインが多かった記憶があります。
 (当時の東宝も同じ系列のデザインの「メガロ」という怪獣を出していますが)
 ですが装備やデザインのオーバーデコラティブなため全体に散漫な印象が強いのがこの作品の弱点だった様な気がします。
 こうした見た目の派手さに惑わされている面もあると思いますが、それぞれのストーリーも仮面ライダーやウルトラマンの普通のはなしとあまり変わらず妙に印象が薄いのです。
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 結局、本作は半年2クールで終了、しかもガロガとの決着はつかずじまいという中途半端な終わり方になってしまいました。
 個人的には「これだけの事をやったのだから、どこかで何か飛び抜けた部分があればもう少しどうにかなったのでは」という気もします。

 少しきつい書き方になったかもしれませんが私自身は本作は好きな作品で、サントラCDなどは未だに宝物です。


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コメント

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No title

ヒロインも可愛いし、最初は凄くいい番組だと思ってたんですがゾーンが怪獣と一緒に輪投げ始めた辺りからあれとなりました。今リメイクしたらゾーンとエンジェルは義理の兄弟でガロガはクウガのグロンギの様になるかもしれません。勿論アニメでの話ですが。何にせよ家族がヒーロー一家の宇宙人でガロガの設定が凄くいいだけに、勿体ない作品だと思います。

Re: No title

> ゾーンが怪獣と一緒に輪投げ始めた~
 じゃんけんやチャンバラまでやっていましたね。あれを月曜7時台の夕ご飯時に観るのは正直痛かったです(笑)

 あの番組はシスコーンがスポンサーでしたが「朝食中の防人一家の所に緊急ブザーが鳴り、兄弟が変身する」というCFがあり、あの辺の芸風が本編に引き写された感じもありますね。

流星人間ゾーン

 例の円谷3作品(ファイヤーマン、ジャンボーグ、タロウ)に続いて送り出された作品ですが放送が1年早ければ盛り上がりも
維持出来、番組も同じ東宝のレインボーマンみたいに1年物になった可能性もあります。
私も敵方wのガロガ星人が使うガロガカーに興味ありでした。
放送当時の昭和48年でも、あの1950年代アメ車は古いな~と言った感じで当時は良く東宝特撮物が日曜の夕方か夜を中心に放映され
ゾーン放送直前でも妖星ゴラス、宇宙大戦争、宇宙大怪獣ドゴラとかが流れ50年代アメ車も出ていました。
なんか子供心ながら倉庫から引っ張り出して来た?車をと言った感でした。
塗装は異なっていますがガス人間第一号でも土屋氏に襲撃される銀行の前を走るアメ車がガロガカーに似ています。
で私・・・ゴム動力で動くガロガカープラモを作り今も大事に保存しています!
まあ光山市交通局さんも触れている様にTVでゴジラ、ガイガンと言った東宝怪獣物のバトルが観られるのはゾーンの大きな特典で
したネ(笑)

Re: 流星人間ゾーン

>星川航空整備部 さん

 仰る通り昭和48年4月というタイミングは変身ブームに陰りが見え始めた時期でもあり(それでいて製作本数は過去最高)もう少し早ければという感じはしますね。

 私の所では当時民放が二局だった事もあって「夜7時台の変身物」自体が少なかったですからゾーンの存在は貴重でした(聞く所では長野では木曜夜8時台の放映だったそうで、観ている方はどういう気分だったか興味がありますw)

 ガロガカーも「敵側の変身カー」という点でかなり異色でしたね。