思いでの昭和ヒーローから「シルバー仮面」

 CSで放送中の「甦る昭和のテレビヒーロー」ひょっとしたら半年消化した今月で終了かと思いましたが、先日の放映で下半期のラインナップが発表されました。とりあえずあと半年続く様で何よりです。

 そのラインナップも実写版鉄腕アトムやら鉄人28号やら伊賀の影丸(人形劇版)とかの渋い物でいやがうえにも期待が高まろうと言う物(笑)

そんな訳で「甦る昭和のテレビヒーロー」で以前放送されたものから


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今回取り上げるのは「シルバー仮面」(昭和46年・宣弘社・TBS)

割合メジャーな作品でマニア受けもそれなりにいい作品でありながら、中京テレビ版の「昭和ヒーロー列伝」でなぜか取り上げられなかった作品でした。

(当時はいつやるかいつやるかと思ったものですが)

完成すれば宇宙も征服できるとされる光子ロケットの開発中に、宇宙人の攻撃で命を落とした春日博士。
遺された5人の遺児は光子ロケットの秘密を探るため、さすらいの旅に出るのであった。

道中では、光子ロケットの秘密を狙う宇宙人の工作員たちの攻撃や妨害が立ち塞がるが博士の手で改造手術を受けていた次男の光二は超能力を持つシルバー仮面に変身。兄弟たちを助けつつ旅を続ける。

というのが当初のアウトラインです。

本作は割合リアルタイムで見る機会がありましたが、日曜夜7時の晩飯どきに「虚空から画面に突進してくるシルバー仮面の生首」には結構なインパクトを受けたものです(爆笑)

おまけに第1話では宇宙人が火だるまになって焼死
野原で燻り続けるチグリス星人の半焼けの死体」というビジュアルに相当嫌な気分になったのを覚えています。

前半13話はビジュアル面では概ねこんな調子で、私よりも親の方が気が滅入った様で裏番組のセサミストリートを結構な確率で見させられた記憶があります(笑)
とはいえ、ストーリー面では円谷作品以上に遊びのないシリアスなストーリー展開だったのも事実でそこに惹かれるファンも非常に多い作品でした。

ところが「ある時突然光子ロケットは唐突に完成してしまい、その初飛行でそれまで出た事のなかった『巨大宇宙人』の襲撃を受ける」という驚愕の展開となります。

その際の事故で光子エネルギーを全身に受けた光二はこれまた唐突に巨大変身の術を身につけ「シルバー仮面ジャイアント」と化して巨大宇宙人に立ち向かうのでした。DSCN8920_20170911220720a81.jpg

当時はこの超展開に心底たまげたものです(理由は後述)
実は当時、一月遅れで本作の裏番組に「ミラーマン」がスタート。

あっという間にシルバー仮面の視聴者層を食い荒らしてしまい、急遽シルバー仮面の巨大化という路線変更がなされたのでした。
(事実、ジャイアント編スタート当日はミラーマンの視聴率が急降下したそうです)

当時故郷にはフジテレビの系列局がなかったので当方としては安心してシルバー仮面が見られていたのですが、それだけにこの変更のインパクトも半端なかったわけで(笑)

 今ならビデオやCSで両方を見ることができるのですが、見比べて見るとこの両作、驚くほど作風が酷似しています。事情を知らない大人が見たらどっちがどっちかわからなかったのではないでしょうか。

(それどころかシルバー仮面とミラーマンでは当初の企画では主演俳優が入れ替わってキャスティングされていたというおまけ付き)

ジャイアント編のテコ入れはそれだけに留まらず、レギュラーに帰ってきたウルトラマンで死んだばかりの岸田森が津山博士として再登場。さらに進むとMATの南隊員役の池田駿介も加入します。

ミラーマンのSGMが専用車くらいしかない地味な防衛組織であったことを見てとってか、ジャイアント編では「どう見ても戦闘用に見えない光子ロケットがミサイルで武装し巨大宇宙人に攻撃をかけ」黒い戦闘服に身を包んだ春日兄弟がコクピットに収まっていたりします。

そんな訳で作品としても傑作だったシルバー仮面は制作体制や路線変更に至る裏話に至るまで非常にスリリングで楽しめたりします。
更に作風の重複が敗因と考えたスタッフは次回作にヒーローのデザインこそ似ているものの徹底的に活劇志向の「アイアンキング」でリベンジを仕掛けるという物凄さ。

一方のフジテレビはミラーマンのシリーズ化に見切りをつけたか後番組に「マジンガーZ」をぶち当てて再逆襲を果たすという輪を掛けてものすごい展開になりました。

以前、何かの本で本作の脚本を担当した佐々木守氏が「自分が脚本を書くときは常に放映時間帯の設定や裏番組の動向等も見据えて書いている。だからできれば自分の作品はリアルタイムの本放送で観て欲しい」と言った意味の事を語っておられたのを読んだ記憶があるのですが、シルバー仮面はまさにそうした姿勢が前面に出た作品だったと言えます。

 まあ、それは置いておいて
 ジャイアント編のシルバー仮面はスーツそのものもリニューアルされましたが、これがまた後付けのデザインとは思えないほどのカッコよさ!デザインそのものもですがスーツアクターに長身のアクションアクターである加藤寿氏を起用した事もかなりイメージの良さに貢献している印象です。


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コメント

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シルバー仮面

 光山市交通局さんも貴重な体験でしたね~私もシルバーからミラーへ乗り替えた口ですからw
やはり初期の等身大時の話は暗い話も多いですが意外にもデビットジャンセン主演の逃亡者またはインベーダーつまり世間から逃避行し誰も信じてくれない孤独感を上手くアレンジした作品が目立ちます。
たしか東野英心氏が出て来た回は一瞬特撮と言うことを忘れさせる展開かと思いきや後半、星人が運転する車の中でシルバー仮面と乱闘するシーンはアメリカドラマ/キャプテンアメリカを彷彿させます。
米国の特撮やヒーロー物は何故か車の中で対決し勝利を収めるパターンが多いですよね。
それとシルバー仮面・・・70年代の作品なんですが60年代テーストが漂う作風で第一期ウルトラを支えたスタッフが居た事も要因?
シルバーとミラーも実は初期の段階は共通して星人に対して大きく抵抗出来ない・・・シルバーは春日兄弟が知恵を絞り星人を追う、ミラーはSGMが科学者集団で御手洗博士自体が世間から軽く見られインベーダーに対抗するのは空自戦闘機を始め警察そして陸自部隊とSGMは単なる情報提供者+レーダーサイト的な扱いで物足りない点はソックリです。
ところで先日放送されたセブン/恐怖の猿人でラストにゴーロンの影が水に映るシーンがありますがアノ場面~本放送で観た中でインパクトが大きい話で本当に水に映るゴーロンが不気味でした。
熱い真夏の夜に観るには最高?
あの回ではアンヌ役の菱見さんが39度の高熱で演技したと言われていますが微塵も感じませんよねw
むしろモンキーセンターからフラフラと出て来た森次さんの方が本当に高熱を出している感がします。

No title

>星川航空整備部さん

 「ヒーローには旅をさせろ」という訳ではないでしょうが逃走系、ロードムービー系のヒーローネタ(シルバー仮面前半の大きな持ち味でしたが)は殊現代劇に関しては数は少ない反面ハズレも少ないですね(アイアンキングやズバット、スターウルフや猿の軍団も広義のそれに入りそう)
 時代劇ヒーローはほぼ全てが旅ネタ(例外が白獅子仮面と天空剣士)なので当たり前になってしまいましたが。

 日本現代企画系の作品は最初は殆ど円谷と区別しにくい作風でしたが、レッドバロン以降は積極的にCGを使って画面の上での差別化を図っている印象があります。キャスティングに円谷作品経験者が多かったのも印象的でした。