「クロノス」

 少し間が空きましたが久しぶりのDVDの怪獣映画ネタから。
 物は1957年のFOX作品の「クロノス」

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 その昔、「クロノスの大逆襲」と言うテレビアニメがありましたが多分本作とは関係ありません。

 邦画洋画問わず、巨大ロボット映画としては最も古いものに数え上げられると思います(地球防衛軍のモゲラが時期的に被さる程度)

 巨大ロボットというと日本では「鉄人28号」が始祖だった関係からか人間体型というのが通り相場になっているのですが本作に登場する巨大ロボットは「脚の生えた真っ黒なビル」にしか見えないフォルムが今見ても結構斬新です。

 ある夜、宇宙から地球を目指して降下する小惑星の様なもの。

 それが自分で軌道を修正しながら地球に向かっていることに気づいた天文学者が落下地点のメキシコ湾に向かうと、海面を割って突如出現する巨大な塊!
 上のジャケットに載っている「黒い段ボール箱を二つ重ねてドームとアンテナを付けた真っ黒なビルの様な物体」がそれです。因みに腕はありません。

その直前、主人公の上司の学者に不定形の精神生命体がとり憑き、操り人形にされた上司は黒い塊を近くの原発に誘導し始めます。

原発にたどり着いた黒塊・クロノスは原子燃料のエネルギーを吸収、更に巨大化しました。

実はこのクロノス、資源不足に悩むある惑星から地球の全エネルギーを収奪するために送り込まれたメカバルンガ、あるいは元祖クレージーゴン(笑)だったのです!


というのが大まかなストーリーです。

余談ですが精神生命体が登場人物に取り憑いて手先に使うというのは侵略SFの定番ですが、この博士の場合「偵察衛星でもわかる様なことを回りくどいやり方で遂行している」のが気になるのですが、この時期はまだまだスパイ衛星や宇宙望遠鏡が一般的でなかった事もうかがわれます(スプートニクが打ち上げられたのは本作と同年。当時製作中だった「地球防衛軍」がこれを見て急遽作中に人工衛星を飛ばしたりしています)

 劇中、一時的に正気に返った上司の語るクロノスの作動原理。

 「人類は物質からエネルギーを取り出して利用しているが、かの惑星では逆にエネルギーから物質を生み出す技術が確立しており、クロノスがエネルギーを吸収しながら巨大化する原理もそれに則っている」のだそうですがこの原理もなかなか斬新。これならアイアンキングやキューティハニーも自在に作れますね(爆笑)

 それはさておき、このクロノスの進撃場面は「底部に生えた3本の足を交互に上下させて平面を移動する」というものでミニチュアやおくるみでなくアニメで表現されています。

 外部からの攻撃は核兵器を含めて全て吸収、物質化して更に巨大化するのだからタチが悪い。

 原発襲撃シーンはミニチュア表現ですが、よく見ると原発にはありそうにない「シグナルブリッジ」やら「給水塔」なんかがあるので当時普及していたライオネルかアメリカンフライヤー辺りのOゲージ鉄道模型のパーツを転用した可能性が濃厚です。

 一時は途方にくれる主人公たちでしたが、上司が精神生命体の支配を振り切って感電自殺、いまわの際に「クロノスの成長構成を逆転させれば自ら内部崩壊するのではないか」というヒントを残します。

 これを元に主人公は電荷を逆転させる特殊物質をロケット弾に搭載しクロノスが内部構造をさらしたわずかな隙をついて撃ち込みます。
 落ちは大体皆さんのご想像通りと思うので書きません
 時代の差による表現の稚拙さは感じるかもしれませんがそれでも一発勝負的なアイデアが産むインパクトは感じさせる一作と思います。

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コメント

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クロノス

 さすが光山市交通局さん原発襲撃シーンのミニチュア~シグナルブリッジに疑問を感じましたか。
クロノスの電磁波で火花を上げるシーンで大写しになるんですよねw
時期的にはライオネルのストラクチャーを並べて構成したシーンですが既存の模型流用物は海外も多く前にコメしたサンダーバードはファラーの建物シリーズ・・・ロンドン空港管制棟は上の部分が貨物ヤード駅の上部で下が高層ビルキットをまんま流用。
モノクロで出て来るメイキング写真でもスタッフがフアイャフラッシュ号をセットしている所でも大きさが明確に分ります。
良く出て来るランドローバータイプの消防又は空港支援車、軍用車はディンキーの物に手を加えた模型です。
ただクロノスの方が若干ですがモゲラより早く公開されています(日本では未公開)
1954年の放射能Xから始まった米国のSF物は放射能で昆虫やタコそして人間が大きくなるパターンの連続がクロノスと言うロボット(ロボット言うよりは巨大な動くCP)と言ったモンスターを出して新鮮味を出したのはポイント高しです。
筋書きの大半はゴジラ又はラドンそして宇宙的な描写は宇宙水爆戦か宇宙戦争1953を下地としています。
影の主人公である液体宇宙人?は日本にも影響を与えQのケムール人やセブンのプロテ星人にもアレンジされています。
続く?

No title

クレージーゴンにもやっぱり元ネタはありましたか、それにしても1957年とは古い。空中元素固定装置は酸素と合わせる事で物質を作り出す装置だから、エネルギーを利用して物質を造るのは納得できますが。クロノスの大逆襲書いてくれたので、最後にネタ書きましょう。ロムストール「あらゆる物を、おのが欲の為に食いつくしやがてすべての生き物の命すら奪う。人それをエゴと言う。」クロノス「誰だ・・・・。」ロムストール「貴様に名乗る名前は無い。」

No title

>星川航空整備部さん

 ロンドン空港ビルのベースの高層ビル(HOとして製品化されていますが2階以上の部分がディフォルメされているので上屋はNゲージ用にも転用可能です)はつい最近までホビーセンターカトーでも普通に買えたロングセラーのようです。

 海外の特撮はライオネルにファーラー、日本の戦隊シリーズはTOMIX、ウルトラはグリーンマックス。まさかこんな所にお国柄が出ようとは(笑)

No title

>光になれ さん

 そう言えば最近はめっきりマシンロボネタをネットで見なくなりましたね。

 私は何故かバリバリの「バトルハッカーズ」派です。昔のテレ東によくあるパターンで通常平日の本放送が「祝日に限って午前中になる」事があってそこで放映されたある1話を観てハマりました(笑)半年遅れの故郷での放送を全話録画してもらった思い出があります。

(因みに弟はブリバリの「トランスフォーマー」派)