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思いでの少年ドラマシリーズから「少年オルフェ」

 思いでの少年ドラマシリーズから
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 このシリーズの第一作であるタイムトラベラーと前回紹介した怪人オヨヨの間には実際にはホームドラマや文学作品の映像化なんかが2,3本挟まっていたのですが、これを見ても少年ドラマシリーズと言うのは実にジャンルの幅が広い為に自分好みの番組がどこに掛かるかわからない所がありました。
 まあ、そこが同じNHKでも大河ドラマや朝の連ドラなんかと異なる魅力でもあ合ったのですが。

 SF、コメディ、文学作品と来て次に私が観たのは「少年オルフェ」(昭和47年)と言うファンタジー物でした。
 タイトルからして日本のドラマらしくないものでしたから「いったいどういうドラマなんだろう?」と言う好奇心からチャンネルをひねった記憶があります。

 当時の記憶と資料から出だしのストーリーをざっくり紹介するとこうなります。

 この地球に隣り合う不思議の宇宙の星のひとつに住む死神の青年。地球を覗き見ていた彼はたまたま目にしたなかよし兄妹の妹に懸想し、自分の妹として自らが住む死の星に連れ去ろうとする。
 死の世界の住人は幸せな者には近寄れないが、兄妹の心にひびが入った時その隙間に割り込んで妹を連れ去る事が出来るのだ。

 現世に降り立った青年は、ちょっとした事からふたりが仲たがいした好機を捉え、魂を奪う笛の音で妹を絶命させ、死の星に連れ去る事に成功する。
 残された兄は24時間以内に死体が埋葬されるまでに妹の魂を取り戻さなければならない。
 死者を裁きの星に運ぶまぼろしの宇宙船に乗る事に成功した少年は様々な星を渡りまわりながら妹の魂を探すのだった。

 少年は裁きの星を始め、様々な異世界を巡るのですがその中で時に死を恐れない勇気を知り、時には逆に自身の邪心に気づかされたりしながら妹を思う気持ちを再確認し、その想いを強めてゆく。
 そして最終回で死の星の青年との決闘を経てようやく妹との再会を果たし、現世に戻った少年の前で妹は生き返るのだった。

 土曜日の6時台に放映するにはなかなか観念的な内容のファンタジーで(実際舞台劇を思わせる描写が多かったと記憶しています)スケールの大きさから言って劇場映画の方が似合いそうな題材ではあります。
 とはいえ、当時の私は結構引き込まれて観た記憶がありますしラストではきっちり感動できました(笑)


 本作では冒頭とラストの現世の場面がフィルムで描写され、本編となるドラマがビデオ撮りで表現されるという技法を使っていました。当時のドラマでは屋内がビデオ、屋外がフィルムと使い分けられていたドラマが結構あったのですが(恐らくビデオカメラのでかさと電源確保の問題から?)本作の場合フィルムとビデオと言う画の質感の異なる媒体を組み合わせる事で現世と異世界を切り替える効果を上げていたのが印象的です。
 (つまり、本作もビデオは消されていてもフィルム部分がどこかに現存している可能性はあるかもしれません)

 また、放映当時は気付かなかったのですが様々な異世界に登場して少年に絡む狂言回しのキャラクター(ピエロ、ユートピアの博士、死の世界のボス、遊園地の番人など9役)を大木正司氏がひとりで演じていた事が当時話題となっていたそうです。

 

 乏しい記憶から昔のドラマを紹介するというのは我ながら無謀と思うのですが、本作は特に記憶がおぼろげでストーリーを思い出すのも一苦労でした。
 ただ、本作の原作本は放映当時学校の図書館に並んでいたのを見た記憶があります。

 少年ドラマシリーズはこのあとも作品を重ねてゆくのですが本作の様な純粋なファンタジー物はこの後殆ど作られる事はありませんでした。
 (ユタと不思議な仲間たちの様に現実生活の延長としてのファンタジーはありますが)
 その意味では少年ドラマ初期の試行錯誤の過程で生まれた佳作だったのではないかと思います。

 追記
 Wikiでこの番組についてチェックしたところ、当時の出演者の母親がTV画面を8ミリで撮影したものが映像として残っているそうです。サイレントらしいですができれば一度見てみたいものです。


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