劇用車に見るアクションドラマ「探偵物語」

 久しぶりの「劇用車に見るアクションドラマ」ネタ。
 このシリーズを始めた時の第一回が「探偵同盟」だったにも拘らずその前篇ともいえる「探偵物語」(昭和54年・東映芸能ビデオ・NTV)について取り上げる事をついぞ忘れておりました(大汗)

 先日からTVKで再放送も始まった事ですし、この機会に取り上げてみるのもいいかなと(汗)

 ストーリーや設定については当ブログよりもよほどしっかりしたHPやブログが星の数ほどありそうなので割愛して主にカースタントや劇用車の観点から書きたいと思います。
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 確か本作の頃までは主演の松田優作氏は自動車の免許を持っていなかったとの事ですが、それを逆手に取るかのように主人公の工藤俊作はベスパのスクーターで街を駆け巡ります。長身・黒づくめの優作のルックスとベスパのスクーターの取り合わせはこよなく画になるもので本作のイメージビジュアルの象徴もいうべき印象を与えました。
 (余談ですがこれの前に出演していた「大都会PART2」の第一話で渡哲也の黒岩と松田優作扮する徳吉刑事の二人が覆面パトカーで追跡するシーンがあるのですが「上司にハンドルを握らせて自分は助手席に納まっている描写」に違和感を感じていたのですが、そういう事だったのかと納得しました。台本の上では運転するのは徳吉で黒岩は助手席からコースを指示していました)

 そんな関係からカースタントやカーチェイス絡みのはなしでは運転するのは「他の誰か(専らゲスト)」である事が多かった訳です。

 本作のカーチェイスで最も印象的だったのは何と言っても第1話。
 この頃のアクション物のカースタントは「西部警察」に代表される爆破・破壊シーンをメインに据えた良くも悪くも特撮物っぽい描写が多かったのですが本作では緑魔子が運転する(もちろん工藤も同乗)車を犯人のクルマが追跡する一連のシークエンスをコミカル且つスタイリッシュに描写して見せ、本作の白眉たるところを見せてくれたと思います。

 カーチェイスの過程で「クルマが工場街でペンキやらセメントやら煤やらを浴びまくり、カラフルに汚れてゆく」描写、その後尾に佐藤蛾次郎ら扮する犯人のふたりが何故か「二人乗り自転車でのったらのったら付いていきこれまた律儀に汚れてゆく」なんてコミカルさはそれまでのアクション物と根本から異なるセンスの良さを感じさせるものでした。
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 そのシーンで登場したクルマですが工藤らが逃走に使ったのは当時からあまりパッとしない印象だったブルーバード610のセダン(トミカではHTしかないのでこれでお茶を濁します)
 恐らくですがこの型のクルマが最も大活躍したのが本作だったのではないでしょうか。
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 追手のクルマは本作以後マツダが車両協力する「マッドポリス」や「プロハンター」などで斬られ役専門を演じる事になる2代目ルーチェのセダンでした。
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 車両協力がマツダなので非破壊車のパトカーはルーチェレガートと2代目コスモ。実はこの回ではせっかく検問を張っていたのに「エンジンが故障して追跡に参加できない」と言うまぬけな役回りでした(笑)劇中では単灯式の回転灯でしたが第1話のラストに登場するコスモのみ「散光式回転灯」で登場しています。
 シリーズ中では後にカペラのパトカーも追加されました。

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 このすぐ後の回では倍賞美津子扮する女弁護士の愛車としてコスモが登場、放映直前位のタイミングで実車がマイナーチェンジして「一応旧型」になったばかりとはいえ、画面では「ほとんど新車にしか見えない現行型」を豪儀にも破壊して見せて観ているこちらを驚かせました(笑)

 カースタントは前半が東映作品によく登場する「スリーチェイス」、後半では「三石千尋とマイクスタントマンチーム」が西部警察と掛け持ちで参加していたようです。
 本作はカーチェイス自体を売りにした番組ではなかったのですがそれでも劇中でたまに登場するスタントの扱いはなかなか効果的なものが多くエンターテイメントの一環としての自覚を感じさせる描写で強い印象を残すシリーズでした。

 ところで本作はカースタント以外にもう一本当ブログ向きのネタがあるのですが(爆笑)それについては次の機会に。


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コメント

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来ましたか

 完璧、完璧~工藤ちゃん風w
さてネタになりそうな事が満載ですよ!
以外なのは京王2010とサハ2500(2700から転用されたバス窓車)、そして165系!
スペクトルマンが出る第9話は東急150系(軌道線)もワンシーンにw
そして興味深い回は第6話・・・実は傷だらけの天使でも出て来た多摩川園遊園地が舞台で探偵物語6話がロケされた当時、1979年6月に閉園となり6話がロケされたのは閉園直後の7月あたりと思われ画面でも立ち入り禁止の柵が目立ちす。
ただ早朝に撮ったのか近くを走る目蒲線~当時は釣り掛け式の3000系の天下で75年に放送された傷だらけでは3000系が、これでもか!
と言った具合に登場するのに探偵6話では走る姿が写らず少し残念です。
閉園された遊園地に人が入って居る事を避けて電車本数(駅から丸見えな遊園地なので)が少ない早朝、恐らく5時代くらいに撮ったと推定します。
まあ東急は東映と提携している所もあるので実現した回と思われますが第6話、探偵物語の中では最終回に次いで後味が悪い話なんですよ。
そうそう宮前平の電車とバスの博物館に展示されているデハ200も79年までは多摩川園に置いてありました。

No title

>星川航空整備部さん

 返事が遅くなってすみません。

 ロケ地とそこを走る電車でもネタが出てくる辺り(帰ってきたウルトラマンもそうですが)70年代の旧作ドラマや特撮物はこの手の話に向いた題材ですね。MXやTVKがまたその頃の番組をやってくれるので助かります(笑)

 探偵物語ではある回で大月へ出かける話がありますが当時の大月駅周辺の俯瞰映像が見られるのが貴重と思いました(とはいえ東京や横浜ほどには今と変わっていないのですがw)