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「ロボットモンスター」で新春を飾る(笑)

 例年盆暮れ正月時に大昔の怪獣映画のDVDを観ると言うのがここ数年の恒例となっているのは既述の通りです。
 今年も2.3本調達してきましたが、その中でも特におめでたい度が高そうな1本をば

 という訳で今回は「ロボットモンスター」(1953年)です。
DSCN6090b.jpg

 本作についてはいくつかの本で「史上最低の宇宙人映画」と書かれている事が多く、以前入手した50年代SFの予告編集で観た印象もそれを裏書きするものでしたが、本編を通しで観るのは今回が初めてです。
 その予告編で一番印象的だったのは「やたらヘロヘロした飛び方をするロケットの操演シーン」でしたが(笑)

 とある荒野でピクニックとしゃれ込んでいた主人公のジョニー少年一家(母、姉、妹の4人家族)たまたま近くの洞窟で古代壁画の研究をしている教授と助手のロイ。本作に登場する人間は後にも先にもこの6人だけです。
 舞台も荒野(ジョニー君の家も含む)と洞窟周囲だけという「吸血鬼ゴケミドロ」よりもさらに限定されたスケール感ゼロのロケーション。
 この異様なほどのスケール感の無い舞台設定からしてチープ感全開です。

 ピクニックで弁当を広げようとした一家を突如謎の閃光が光り、ジョニー君は気を失ってしまいます。
 その間唐突に「人形アニメやギニョールで表現された恐竜たちの大格闘」がカットバック!
 再び洞窟の前で目を覚ましたジョニー君、人の気配を感じて物陰に隠れますがその洞窟の中からのっそりと現れる「ゴリラが潜水帽をかぶった様な怪宇宙人・ローマン」が登場。
 いつの間にか洞窟の前には学校の放送設備とシャボン玉発生器が一体となった様な良くわからないメカが置いてありローマンはその機械を通じて宇宙空間にいる(と思われる)上司に通信(これがまたローマンと見分けがつかないルックス!)
 「地球人類を全滅させた」との第一報を伝えますが上司はまだ地球人の生き残りが居るので抹殺するように再度指令を出しました。

 因みにここまでで地球の滅亡を伺わせる描写はありません(あの恐竜シーンがそうかも?)

 やっとの思いでその場を逃げ出し家に戻ってみると建物は既に破壊され土台だけ残っている状態(なのになぜか周囲の電線には電気が来ているらしくイルミネーションが点滅しています)
 しかしそこにはジョニー君の一家といつの間にかジョニーくんが「パパ」と呼称するようになった教授が待っていました。

 教授の話では地球人を狂わせて同士討ちさせる特殊ウィルスがばらまかれ人類はほぼ全滅したのですが、教授が開発していた特殊薬のおかげでジョニー一家だけはその難を逃れた事、またジョニー君の家の周囲には宇宙人から見えない不可視バリアが張られておりそれで今まで見つからなかったことが教授の口から語られます
(考古学の教授がなぜ薬や電子工学にそんなに詳しいのか?そもそも教授はいつジョニーくんのパパになったのか!?)
その後近くに隠れていたロイも合流し、ジョニー一家はローマンとの戦いに臨もうとしますが、ローマンへの通信中、相手の画面を見たローマンはなぜかジョニーの姉・アリスに一目ぼれをしてしまいます(!!)
 ジョニーと人類(合計6人)の運命は!ローマンの横恋慕は成就するのか!?そして謎の恐竜たちはその後どうなった!!?

 というのが大まかなストーリーです。

 実を言いますと本作を観るまで私がSF系映像ドラマで一番おかしな作品だと思っていたのは大映製作の「海底人8823」(これについても近く書きたいと思います)だと思っていたのですが、本作のヘンさ加減は軽く8823を上回りました。

 あれだけチープなロケーションと破綻した設定、センス絶無のデザインが揃ったらそれはコメディとして作られるのが定石だと思うのですが、本作は徹頭徹尾真面目なドラマを企図して作ろうとしていたみたいでそれゆえにヘンさ加減がより強く印象付けられています。

 やむを得ずラストの落ちをばらすとこれらのストーリーは冒頭の1分とラストの数十秒を除いて「ジョニー君の見ていた夢でした」というものです。この手のネタでは「オズの魔法使」という傑作が先行しています。
 そこでドロシーが観たオズの国の夢にはそれを見るだけの必然性とラストの感動につながるストーリーの「矯め」がたっぷりとられているのですが、本作の場合全てが行き当たりばったりに演出されているために構成がぶち壊しになっている気もします。


 演出もやたらのったらのったらしていますしストーリーの核もジョニー君たちの脱出作戦なのか、宇宙人との対決なのか、ローマンの恋の行方(笑)なのかまるで分りません。
 ローマン自身もデザインは別としても怪力(それも人間を撲殺する程度)とジョニー君にすら効かない謎の怪光線以外に取り柄がなさそうですし、人類を滅亡させた後なにがしたいのかも良くわからなかったりします。
強いて特徴を上げるならば「上司の命令に愚直」であること位でしょうか。

 本作を観終った印象を言うなら「ドライブインシアターのスケジュールの穴埋めに1時間程度に収まる宇宙人映画をとりあえず作ってみました」という感じのノリです。
 あるいは「昭和40年代のケンちゃんシリーズなんかで年に一度くらい掛かる宇宙人やロボットの出てくる初夢ばなし」に近いとでも言いましょうか。

 と、突っ込みどころが満載(というかそれ以外の要素が見つからない)の本作ですが正月時に観るなら「60分画面に集中しながら突っ込みどころを切れ目なしに探せる」と言う意味でなかなかおめでたい一作と思います。

 因みに本作のDVDですが日本語字幕が付いているのみならず、親切な事に作品解説の付いた全16Pにも及ぶブックレットまで付属して1000円を切るバーゲン価格!勿論新品でです。
 以前現住地の中古ショップでアメリカ仕様のDVDが5000円位で売られていた(だからその時は買えなかった涙)のに比べるといい時代になったものです(爆笑)

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