鉄道ミステリのもののけ

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私が鉄道模型に本格的にはまり始めた昭和50年頃は鉄道関係でもうひとつ、後に続くムーブメントが勃興した時期でもありました。

 それは「鉄道ミステリ」という探偵・推理小説のジャンルの拡大です。後に西村京太郎をはじめ様々な鉄道ミステリが書店を賑わせる様になりますがその嚆矢ともいうべき短編集がこの時期に発売されています。
 光文社カッパノベルズ刊・鮎川哲也編・「下りはつかり」に始まる一連の鉄道ミステリ短編集です。
 (光文社文庫から4冊・徳間文庫から6冊、以後も他社から2冊出ています)
 この本は実は元々推理小説好きな私の親が新刊で買っていたものでしたが、当時小学生だった私もその内容にはまり込んでしまい、以降のアンソロジーを全て揃えてしまう羽目になりました。

 このシリーズは基本的には鉄道を題材にした古今のミステリを集めたものですが、必ずしも推理小説に限定されず、SF・ファンタジー・怪談の類(中には芥川龍之介の「西郷隆盛」まである)間でも包括したジャンルの幅の広いシリーズで何度読み返しても飽きない深さと広がりを持っています。
 このシリーズからも私のレイアウト造りに間接的ながら影響を与えています。

 これらの小説を読んで感じたのはレイアウトのシーンのモチーフを小説から取る、あるいはレイアウト自体が「物語の舞台となりうるものとする」ことが出来るのではないかと言う発想です。

 個人的にこれらの小説中でレイアウト的なイメージを膨らませているシーンがいくつかあります。
 例えば丘見丈二郎の「汽車を招く少女」、森村誠一の「剥がされた仮面」、関司郎の「電気機関車殺人事件」 そして加納一郎の「最終列車」などは鉄道の出る風景や場面のモチーフがヴィジュアルとして頭の中にイメージしやすいものでした。
 流石にそれらをそのままレイアウトか出来るはずもないのですが、中にはいつかはこれをレイアウトでのシーンに再現したいと思うものもあります。

 それは良いとして、これ以後鉄道(トラベル)ミステリが続々と刊行される時代がこようとは予想していませんでした。
 アンソロジーひとつとってもこれ以降に出たものが複数ありますし。
 今では余りに多すぎて読みきれない泥沼状態に感じられます。これも贅沢な悩みでしょうか。

 余談ですが、これらのアンソロジーに掲載されていた小説の一部は青空文庫でも閲覧できます。
(大阪圭吉、海野十三、甲賀三郎作品など)又、青空文庫ではミステリ以外の鉄道小説も古典的な作品はいくつか収録されているので結構あなどれません。


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