私が泣いた特撮物・その1「悲しき天才怪獣」

 この場を借りて告白しますが世間で評判の名作物やメロドラマでもテレビの前で泣く事などめったにありません。
 そのくせそんな私が初見で大泣きした特撮物というのが2・3本あったりします。

 自分でも安っぽいメンタリティだとは思うのですがそれらの作品のどこにそこまで感動したのかを語ってみたいと思います。
DSCN3862.jpg

 まず、スペクトルマンの「悲しき天才怪獣ノーマン」の話から。

 ストーリーは「アルジャーノンに花束を」をモチーフに使っているもののヒーローものの枠内で同様のテーマを換骨奪胎した話です。
 白痴で通っていた出前持ちの三吉青年が利口になりたい一心で知能増強手術に志願し望み通りの天才になるのですがその過程で宇宙猿人ゴリの操作が加わった博士の手で天才となると同時に徐々に怪物化する体になってしまう。

 まず、自分より先に改造され天才犬となっていた三吉の友達のボビーが怪獣化。人間を襲って頭だけを食い荒らす化け物になってしまいます。
 ボビーはスペクトルマンに倒されますがそれによって自分もいつか怪物になる不安に襲われる三吉。

 不安は的中し三吉は人間の脳を食って成長する怪物ノーマンと化してしまいます。
 ノーマンは蒲生譲二(スペクトルマン)によって三吉の意識と姿を一旦は取り戻しますがいつ再び怪物化するかわからない。

 自らの天才知能でそれを押しとめる研究を始めるものの徐々に自らの体が怪物化する恐怖におびえる三吉。
 (研究の合間に無意識のうちに冷蔵庫の生肉を食い散らかす描写が怖い)
 ついには自らの意思に反して人類を廃人化させるゲラ二ウム爆弾を開発してしまいます。

 やがて巨大化しスペクトルマンと対峙する天才怪獣ノーマン。

 「なぜ殺してくれないんだ!僕にはまだわずかながら人間としての意思と心が残っている」
 「三吉君!」
 「これを投げないうちに殺してくれ!僕は人間として死にたいんだ!!・・・早く!スペクトルマン!!・・・男の約束を!!・・・
 「スペクトルマン!・・・人間として死なしてくれえ!!

 三吉の心を理解しながら手を下せなかったスペクトルマンも次の瞬間、爆弾を投げようとするノーマンに意を決してを必殺のネビュラスライスで切り裂きます。

 ジャミラと戦った時のウルトラマンでもここまでストレートな業を背負わなかったろうと思います。

 そしてラストカットは…(ここは実際に観て貰った方が良いように思います) 
DSCN3863.jpg

 初見の時は本当に大泣きしました。
 これほどの悲劇性と業を背負った怪獣やヒーローはそれまで見たどれよりも異質で、それでいてぐいぐいと心に迫る何かを感じたからです。
 そして、天才になると同時に自らが怪物化する宿命を負わされたノーマン=三吉君の苦悩は他のどのジャンルのドラマでも書き得ないであろう悲劇性を持って胸を打ちます。

 唯一本作の欠点と言えば「予備知識なしに見たらギャグ怪獣に間違えられそうな」ノーマンの造形くらいでしょうか。それとて実際に本編を観たらそんな瑣末な事は吹っ飛んでしまいます。
 
 
 そういえば三吉青年を演じた鶴田忍氏ですが、昨年たまたま観ていた「戦国★男士」と言うドラマで主人公の下宿している寺の住職を演じておられたのを見て思わずあの頃を思い出すと同時に時間の流れを感じました。




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まとめ【私が泣いた特撮物・そ】

 この場を借りて告白しますが世間で評判の名作物やメロドラマでもテレビの前で泣く事などめったにありま