3・11のビデオ、CDに思うこと

 今日は阪神大震災から15年目です。
 あの当時もかなりの衝撃を受けましたが、それから20年しないうちにそれ以上の大地震が起こるとは当時夢にも思いませんでした。

 今回はそんなはなしです。

 先日帰省の折に初めてその存在を知り急遽購入した本とDVDがあります。

DSCN4976.jpg


 「3・11岩手・大津波の記録」(DVD)
 「その時、ラジオだけが聴こえていた」(竹書房)

 前者は震災発生直後から大津波到達の瞬間の岩手放送の映像を始め自衛隊や視聴者のVTR映像を可能な限り編集せずにまとめた物。
 後者は震災当日の岩手放送ラジオ部の動きと証言を纏め、当時の放送素材のCDも付けた物です。

 私の場合、あの日は被災地から800キロ近く離れた所に居ましたし、今回の災害では親類の一部に被害があったものの幸いにして犠牲者は出ませんでした。
 ですから間接的に津波を中心とした災厄の様子については当時のTVニュースや新聞によるものでしか接していなかった訳です。

 今回これらを購入したのも「大規模な災害や事故に対して報道がどのように対応し、何を感じたか」に興味を持ったからでした。は
(この種の本では以前に「日航ジャンボ機の墜落事故」「阪神大震災」「雲仙普賢岳火砕流」などが出ておりそのうちの何冊かは所持しています)



 ですが実際に当事者に近い所で造られているこれらの本・DVDの内容はそのどれよりも異質かつ衝撃的なものでした。

 DVDに収録されている津波(個人的に感じましたが「海嘯」という呼び名の方がこの場合にはふさわしいと感じます)の映像で一番衝撃的だったのは水位が急上昇し、防波堤を超えて水が流れ込むその寸前まで全く普段通りに見える街並みがあったこと、そしてそれらの日常的な風景が立った一波の波で完全に消滅してしまう様がほんの1・2分で起こっていた事でした。

 波の来る直前と直後でこれほどまでに景色が変わってしまう恐ろしさは映像として見てもこれだけ怖ろしいのですから当事者の方々はどれだけ衝撃だった事か。

 全国ニュースの大半では水が流れ込む瞬間だけしか放映されないものばかりでしたからあの当時ですらここまでの衝撃は受けなかったと思います。
 台風や噴火などの比較的予報されやすい、あるいは前兆現象がはっきりしている災害ではある程度「起るべきしておこりそう」という予感や覚悟があると思うのですが、殊海嘯に関してはそれが無く「ある一瞬で日常が所属するコミュニティごと断ち切られる」怖さを強く感じます。


 それが視覚的に完膚ない形で目の前で展開されるのですから当事者の恐怖は察するに余りあります。
 と同時に同じ事がもし自分たちに降りかかったらという切実さも強く感じました。

 同時に後半に収録されている震災当時の報道の様子や津波に対して実に臨機応変に対応し全員が生き延びた釜石東中学校のドキュメント(災害時のサバイバルアスペクツを考える意味での好例と思います)なども又自分の身に引きくらんべて考えさせられた部分です。

DSCN4977.jpg

 一方、後者の方では震災直後に全県が停電するという異常事態の中で情報提供や放送確保に奔走するAMラジオのスタッフの姿、それまで存在意義そのものが疑問視されかけていたAMラジオがこういう時どれだけ心強い存在だったかを浮き彫りにしています。
 実際、あの当時私の故郷の生中継の映像は私の現住地のTVでは観る事が出来たのですが、実際に被災地でそれを観る事が出来たのは一部のワンセグかカーTVを持っていたごく限られた層だけでした。


 メディアとしては一見忘れ去られかけていたAMラジオが安否情報、避難情報の発信を中心にいかに大きな存在だったかを思い知らされます。
 更に付属のCDを聴いていて感じたのですが震災発生時の緊迫した様子が伝わってくるのは当然としても、その直後の段階の注意や情報提供で非常に多くの情報や指示を短時間で要領良くまとめているのが印象的でした。


 私の現住地で観たり聞いたりしたTVやラジオでもここまで要領よく注意点をまとめた物はなかったように思います。
(被害こそ大してありませんでしたが私の現住地でもあの時は震度5弱。しかも戦時中以来60年以上なかった大揺れだった事を考えると災害に対する心構えに関して条件的には岩手とあまり差はなかったと思います)
 この部分に一種のプロフェッショナル性を感じましたが、その後に本書を読むと単に取材だけではなく送信所の電源確保や、集まってくる情報の整理をFDがいなかったためアナウンサーがその場で判断して流していたなどというCDだけでは分からない壮絶な状況が分かりさらに驚かされました。

 これらの流れは離れた地で要領よく編集された報道番組では中々伝わってこないものであり震災から1年以上経た今になって初めてわかる事だと感じます。
 単に衝撃的な映像に触れるというだけでなく、いろいろと考えさせられる本でありDVDです。

 これを読んでから枕元にポータブルのラジオを置く癖がつきました。



にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 レイアウト製作へ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ SF映画へ
にほんブログ村
にほんブログ村 コレクションブログ ミニカーへ
にほんブログ村

現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。


関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント