レイアウト趣味から見る特撮映画「ダーク クリスタル」

 レイアウトが作り手の心象風景の表現だったり、あるいは作り手の脳内のイメージの具象化のひとつという考えから特撮物のミニチュアセットというのは私にとってひとつの原点と言えます。

 東宝特撮に代表される「実在の風景をミニチュア化して非日常の権化としてのクリーチャーやメカニズムの存在にリアリティを与える」という方向性はまさにレイアウト的な発想です。
 しかし、もう一方で「徹頭徹尾架空の風景を実在感を持って立体化する」という方向性も特撮映画にはありそういうものにも強く惹かれます。

 生憎日本の特撮物でそういうベクトルの物は少ない(アニメなら一連のジブリ作品とか、ガンダムに代表されるロボット戦記ものなど多くの実例があるのですが)のですがファンタジーの本場である海外作品ではかなりいろいろと目にします。
 代表的な物は「サンダーバード」や「キャプテンスカーレット」に代表される一連のゲーリーアンダーソン作品が挙げられます。

 が、レイアウトとの接点が薄いもののそのコンセプトという点で個人的に非常に参考にしている作品があります。
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 1983年製作の劇場映画「ダーク・クリスタル」

 ストーリーは話し出すと長くなるので割愛(汗)しますが、剣と魔法の出てこない異世界冒険ファンタジーの王道と言った趣で最後まで飽きさせません。

 この作品は全てが異世界内の話という設定の性格上私たちの地球の風景が殆ど使えない為、舞台となるセットは実景・ミニチュア全ての舞台が架空の世界観にのっとったセットをフルスクラッチで表現されています。
 何しろ草木の一本一本、生物に至っては登場人物はもとより動物や虫の一匹一匹に至るまでオリジナルデザインのクリーチャーが創作されそれらが配置されたひとつの画面のなかで驚くほどの情報量で表現されています。
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 しかもそれが単なる背景と化しているのではなく、それぞれが意味を持った存在として控えめに自己主張している事、それが更に画面の密度の向上に貢献している事に驚かされます。

 これをレイアウトに例えるなら「列車の通過する背景の町並みの中のミニシーンの演出」に通じるところがありましょう。
 実景をなぞる形の模型化でも同じ事は出来ますが、全てが作り手の頭の中で案出された世界観でこれが出来ているというのはもっと素晴らしい事だと思います。

 他の特撮物でも言えることですがミニチュアの効果を最大限に生かす為には画面の中の構図にどれだけ配慮がされているかが重要と思います。
 これをレイアウトに当てはめるなら列車が最もリアルに、あるいは様になる見え方をするにはどういうアングルが効果的か、風景の構成や線路配置をどう工夫するかに共通するところがあります。

 その意味でも本作は広くレイアウトビルダーやジオラマビルダーには参考になる作品だったと思います。

 まあ、それを別としてもファンタジー映画としても非常によく出来ている作品でもあるので年に一回は観返すのですが。


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