1985年のモーターショーから・三菱編

 そういえば確か明日から東京モーターショーでした(汗)

 そんな訳で前回から大分間が空きましたが思い出したように1985年のモーターショーのパンフから振り返ります。
 今回は三菱編をば。
DSCN7724.jpg

 日産と同様にこの時期の三菱はやや低迷期でした。

 ある程度以上の年代なら覚えている向きもあると思いますがこの頃全国的に「エリマキトカゲ」がブームでした。
 エリマキを広げたトカゲが後ろ脚の二本だけでよたよたと疾走する映像の仕草の滑稽さが人気を呼んだのですが、これが当時の三菱ミラージュのCFだった事を覚えている人は更に少ない気がします(笑)
 CFは社会現象となるほどの大ヒットだったのに肝心の二代目ミラージュがさっぱり売れず「CFが人気でも売れないモノがある」という驚くべき実例を作ってしまった辺りに当時の三菱の不運と混迷が象徴されます。
DSCN7726.jpg

 当時のラインナップはギャラン&エテルナのΣとミラージュとランサーフィオーレという意味不明な兄弟車(販売店の都合で異なる車名だったものの見た目はセドリックとグロリア、コルサとターセル並みに見わけが付かない)
 これを中心にコルディア&トレディアという更に輪をかけて影の薄いクーペとセダン(『レオーネに次いで登場した4WDセダン』という位しか存在意義が無い)と当時のGTカーの中で断トツに影の薄かったスタリオン、後は殆どモデル末期のランサーとデボネアと正直ぱっとしない組み合わせでした。

 余談ですがこの頃の三菱車が活躍していた映画に84年の「ゴジラ」と「ゴジラ対ビオランテ」というのがあります。
 前者では「旧ソ連の大使館公用車」として初代デボネアが登場するのですがそのアナクロなデザイン(すでに登場から20年近くたっていますし)がぴったりだったという印象があります。
 後者では当時現役モデルだったスタリオンがジープとカーチェイスを演じた上に転落してひっくり返るというシーンが妙に印象的です。
 因みに「ゴリラ・警視庁捜査第8班」でガルウィングのスタリオンが活躍するのはこの翌年(笑)

 後に三菱のイメージリーダーとなるパジェロやデリカも当時は「知る人ぞ知る」といったステイタスでした。

 随分と辛らつな書き方になりましたが、その低迷期から徐々に上向き加減になりかけた時期がこの85年モーターショーの頃でした。
 コンセプトカーはいかにも未来車っぽい流線型。日産のCUE-XやMID4よりもSFチックです。

 当時の三菱の低迷の原因はなんでもかんでもターボに頼り切ったラインナップの画一化にあったと思います。
 かつて70年代前半にロータリーで同じ轍を踏んだマツダや80年代初めに2代目シビックを出して以降のホンダも「上級車からエントリーカーまで同じ様なクルマに見える」時期がありましたが、あの頃の三菱もそんなかんじでした。
 「ターボ=スポーティ」のイメージに振り回され、どれもこれもGTカーぽいデザインで見る物を食傷させてしまった事も大きかったでしょう。
DSCN7725.jpg

 そのイメージが変わり始めたのがこのショーで登場した二代目デボネアでした。
 デボネアというのも相当に懐かしい車となりましたが、この頃は初代が20年以上モデルチェンジしていない通称「シーラカンス」とまで呼ばれていた車の初めてのモデルチェンジでしたからいろんな意味で注目されていたクルマです。
 見ての通りまるっきり速そうに見えない代わりに無暗に居住性のよさそうなデザインに当時珍しかった「FFと大排気量エンジンの組み合わせ」
 そのエンジンもターボをラインナップしない思い切りの良さ。
 「デザインはひどいけどこれから三菱は変わりそうだぞ」という予感だけは強く感じました。

 但し、「FFの高級車」というコンセプト自体は同時期にホンダが初代レジェンドを出していたのでその陰に隠れた感がありましたが。
DSCN7727.jpg
 ミラージュワゴンベースの「スポーツギア」というのも面白い存在でした。このコンセプトは次のミラージュの「ザイビクス」に受け継がれます(と言って分かる人は凄いw)

 因みに三菱はこの2年後くらいにそれまで肥大化していたギャランをシェイプアップしたモデルチェンジで息を吹き返し(モデルチェンジで小型化したのに大ヒットするというのは非常に珍しいケースです)以後、同様のコンセプトのミラージュもヒット。
 とどめにバブルに合わせた自動車税体系の変更を捉えて投入した本格的3ナンバーセダン「ディアマンテ」とそれをベースにしたバブリーなクーペの「GTO」ギャランベースのSUV「RVR」と立て続けに大ヒットを飛ばし、一時はホンダをも脅かす存在にまで成長します。

 この辺りの浮沈ぶりは何かドラマチックではあります。


にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 レイアウト製作へ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ SF映画へ
にほんブログ村
にほんブログ村 コレクションブログ ミニカーへ
にほんブログ村

現在参加中です。気に入ったり参考になったらクリックをお願いします。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

三菱車

 やはりゴジラ1984のデボネアが気になりますか。
私もゴジラ1984は劇場公開時観ましたが、その時
はデボネアに気付きませんでした。
確か本作のテレビ放映は早く86年3月番組改編期
辺りに放送したのが初だと思います。
恐ろしいほどの短縮版でした(笑)
実は最近までゴジラ1984のオリジナル版ビデオ、
DVDは持ってなく海外版で怪獣王ゴジラで有名
なレイモンド・バー氏が出ている不思議なバージ
ョンが私のゴジラ1984です(汗)
音楽が編集されていて日本語字幕が画面と一致?
せず例えば新宿西口で警察が退避誘導放送を
しているのに「こちら航空自衛隊です!直ちに
退避を・・・」とか330パトのサイレン音がアダム
30?みたいな音に変えられています。
怪獣王ゴジラの後日談的にアメリカで編集され
た物ですが、まあまあの出来です。
そしてビオランテは最初の米コマンド隊がサラジア
sss9に襲撃される場所は田園都市線藤が丘高架
線下の丸い柱の所で古くは初代マンのグリーン
モンス~冒頭のヒルマンミンクスを襲うシーンそして
セブンでは防衛隊警備兵がシャドウマンに発砲する
シーン他にも円谷物や東宝物にも出ています。
で、このビオランテ・・・バイオメジャー隊員役の
ハント敬士さん?のトラックが横転するシーンは
事故になったらしく新聞にゴジラ新作でロケ中に
外人俳優○○さんが怪我と結構大きく出ていました。
ただ、これ光山市交通局さんが触れているスタリオン
の横転での事故と言う話もありますが真相は?

Re: 三菱車

>星川航空整備部 さん

 デボネアはアメリカとソ連の大使の訪問シーンとパラシェーボ号の接岸している岸壁にやってくるシーンに登場しますが如何にもあの頃のソ連ぽい車種選択が渋かったですね。アメリカ大使にはあまり似合いませんでしたが(笑)

 あのテレビ放映は私もエアチェックしていました。土曜の夜のスペシャル扱いでしたね。

 海外版ゴジラ1984、私も持っています(笑)追加シーンの大半が小さな部屋で軍人二人とスティーブマーチン(晩年のオーソンウェルズそっくりになってしまった)がモニタを見ながら観戦しているという作りに思わず脱力してしまいましたが。
 一方で、上陸時の自衛隊との交戦シーンは日本版よりもちゃんと編集されていたのが意外でした。

 
 

続きです

 光山市交通局さん毎回コメントして頂いて感謝
しています(笑)
さて続きですが?
ゴジラ1984もそうですが東宝特撮物は漁船が
遭難または船がモンスターと遭遇し始まるパターン
が多い気がします。
第一作目のゴジラ、美女と液体人間、モスラ、
サンダー対ガイラ、マタンゴそしてゴジラ1984
と97年に製作されたアメリカ製ゴジラも漁船が
出てきます。
円谷作品だとQのスダール、初代マンのラゴン、
セブンのアイアンロックス、帰マンのシーモンスと
シーゴラス、戦えマイティージャックの大蛸と・・・
これはゴジラ製作の段階で予定されていた大蛸
が現れる作品から来ているのかと思います。
Qのポッ原稿でも大タコが羽田空港に現れて
万城目のスパーカー?で攻撃する話があり
初期のQはアンダーソン作品を強く意識した事を
伺わせます。
けど佐原さんがスーパーカーを操縦して怪獣と
戦うシーン・・・興味ありますね(笑)
科学特捜隊の原点もコレかな?

>星川航空整備部さん

 初期のウルトラQは初めてのテレビシリーズという事もあるのでしょうか、のちのウルトラマンやマイティジャック、怪奇大作戦的なファクターをすべて内包させようという意図が感じられますね。

 スーパーカーなどは実現こそしなかったもののコンセプト自体はビートルやウルトラホークに受け継がれている気がします。

 SRIのトータス号などはスーパーカーの換骨奪胎的なデザインコンセプトを感じますね。

 アンバランスの没ストーリーにある「死のグランプリ」では空を飛んだりしていますがトータス号なら飛びそうな気がします。

 それにしてもキャラウィール辺りでトミカサイズのトータス号とか出てくれればよかったのにと思う今日この頃(笑)

ゴジラ映画の三菱車

どうもご無沙汰しています。

>≧それにしてもキャラウィール辺りでトミカサイズのトータス号とか出てくれればよかったのにと思う今日この頃(笑)

>そうですよね。キャラウィールが今でも続いてたらラビットパンダやスカウターS7、タックパンサーにジャンカーZなどが模型化されていたのでは?と思います。今だったらトミカリミテッドあたりで「円谷プロ作品の劇用車セット」として商品化しそうですが。

>≧余談ですが、この頃の三菱車が活躍していた映画に84年の「ゴジラ」と「ゴジラ対ビオランテ」というのがあります。前者では「旧ソ連の大使館公用車」として初代デボネアが登場するのですがそのアナクロなデザイン(すでに登場から20年近くたっていますし)がぴったりだったという印象があります。

>84年版ゴジラと言えば、三菱自動車が車輌協力した関係で三菱車が何台か出ていましたよね。

自分が覚えているものは、ブログにある初代デボネアが「ロシア大使館公用車」と「宅麻伸さん演じる青年が入院した警察病院の玄関にパークしている黒パト」として出ているのは記憶にありましたが、米ソ大使の公用車で初代デボネアが出ているとは気付きませんでした。

この映画、デボネア以外では田中健さん演じる新聞記者・牧が夏木陽介さん演じる林田教授の研究所を訪ねるシーンに出てきたギャランΣ・自衛隊の車輌では三原山常駐部隊の移動手段で三菱ジープ・移動指令車で三菱ふそうのトラック、三菱デリカ・スターワゴンが市役所の広報カー?で出ていたのを覚えています。

「VSビオランテ」といえば、田中好子さんの愛車か何かで初代パジェロも出ていたと思います。

>時間ですよ、しんこちゃんたびたびさん

 お久しぶりです。そしてコメントありがとうございます。

 TLVの「円谷名車座」個人的にぜひ出して欲しいと思っています。
 ジャンカーZなんかも狙い目ですが個人的には「ザ・ガードマン」にも転用可能なSGMのオペルレコルトのTLV化なんかはどうかと(妄想w)

 あの当時の特撮映画では三菱車の露出が多かったですね。
 ここでは書きませんでしたが「首都消失」なんかもSCMトラックはじめ当時の三菱車のオンパレードでしたね。
 ことによるとその何台かがビオランテでも使われたのかもしれない気もします。

 実は「1985年のモーターショー」ネタはまだ2・3社分残したまま中断状態でした。
 今回コメントを頂かなければすっかり忘れてしまう所で(大汗)
 近いうちに残りも上げようと思いますのでその際はよろしくお願いします。