冬の夜に「謎の円盤UFO」(笑)

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「君は飲まないんだったな」
「自制だよ」
「酒を飲む方が自制心のいる事だと思うね」

 これは議論の価値のある命題だな、とフリーマンは思った。何分間かの時間を知的に楽しく過ごす事ができるだろう。
 しかしストレイカーの心は既に仕事に戻っていて
 「すべてをチェックしたかな?ちゃんと計画通り進行しているかね?」~
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 大昔学生時代に買ったハヤカワ文庫の「謎の円盤UFO」
 最近折に触れて読み返すのですがところどころにイギリスらしいウィットの効いた下りがあってこの歳で読んでもそこそこ楽しめます。
 上記の会話はテレビでも出てきますが今でも一人で飲むときなどふと思い出す時があります。
 
 この作品、本放送当時は裏番組が「8時だよ!全員集合」(クレージーの「出発進行!」だったかな?)だった事もあって観た回数はそれほど多くはありません。
 このノベライズを買った頃は本放送から大分経っていましたしうろ覚えの記憶と照らし合わせて読んだ記憶があります。
 (ただ、故郷ではこれと同時期に東京から5年遅れ位で「スペース1999」をやっていましたからゲーリーアンダーソン系のSFハードドラマに悪酔いした時期でもありました)

 本格的に本作の再放送に接する事ができたのは昭和62年頃のテレ東の再放送の辺りからです。
 以後、ビデオやCSの再放送で以前より眼にする機会が増えたドラマでもあります。
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 テーマの重さやハードさで語られる事の多い本作ですがノベライズでも、又テレビでもそうなのですがところどころに感じられるウィットや、吹き替えで出てこない言葉回し・展開に中々含蓄を感じさせられハードドラマの中の箸休めとしてほっとさせられます。

 たとえばある回のラストで冒頭で非業の死を遂げたSHADOのメンバーに対して彼の名前を取った基金を創設しようとする落ちなんかは吹き替えに出なかったですし。

 日本のドラマ(SF、アクション物を問わず)ではこうしたウィットを本題に織り込むのがどうも苦手の様で、笑えないギャグやパロディでごまかされる事が多いですね。
 
 又、ハードなストーリーでも「宇宙人・地球逃亡!」の様に本題よりもそこに並行して進行する宇宙人と無関係な殺人計画を知りながら警察権を持たないがために手をこまねくしかないSHADOの話、「スカイダイバー危機一髪」の様に宇宙人撃退後のアクシデントに焦点を当てた話など同じハード路線でも非常に範囲の広いテーマやシチュエーションが選ばれている所も魅力を感じる点ではあります。
 今読んでいるノベライズではTVシリーズから精選された何本かを連続した流れで描いていますが読後感としては結局最終的な終局を描く事無く終わるTVと同様に「これだけいろいろな作戦、インサイドストーリーを濃密に積み重ねていながらも戦いが終わらない」独特の無常感でした。
 尤もこれはサンダーバードや、キャプテンスカーレットなんかでも同じなのですが。

 まとまりのない文章ですが済みません。

 ミーハー的な見地から本作を語るなら何と言ってもあのオープニングのカッコよさにとどめを刺します。
 これオリジナルが聴きたいがためにサントラ(と称するもの)を何枚買っては失望したことか(笑)
 今でもカーステの愛聴曲のひとつで、運転中、急いでいる時に冷静さを取り戻させるという効果があります。

 スカイダイバー、シャドーモービル、インターセプター等のSFとリアリズムとのバランスのとり方が絶妙なメカデザインも魅力でした。
 こちらはこちらで「未来世界の一般車」まで実際に作られていてこれらが劇中に登場するだけで雄弁に「ああ、近未来の話なのか」と納得出来たりもします(笑)

 放映10年後の実際の1980年は相変わらず「水戸黄門」と「サザエさん」を放映っていて「たけちゃんマン」と「西部警察」と「ザ・ベストテン」で暮れていたりするのですが。


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コメント

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謎の円盤UFO

タイトル通りUFOと言う言葉を浸透させたのが、
この番組でしたね!
それまでは初代ウルトラシリーズや映画でも単に
円盤と呼ばれていました。
ところで光山市交通局さんも観ていましたか62年
にTV東京で深夜放映されていた謎の円盤UFOを。
深夜でしたが久々の放送だった気がします。
実は、この時の放送で最終回を初めて観ましたが
暗い話だったな。
初放送で覚えているのは海底ドームとフォスター
が宇宙人に助けられる回、UFOが英海軍艦に
撃墜される回(乗員が望遠カメラでUFOを撮る
シーンがリアル)。
時間が止まったスタジオでストレイカーとレーク
大佐がUFOのスパイと対決する回とか。
出てくるミニチュアを見ているとスカーレットや
サンダーバードに出て来た物(海底ドームの回で
UFOに攻撃される船)、シャドウモービルを運ぶ
トランスポーター(スカーレットに出て来たトラック)
と、この辺りは日本の特撮同様面白いです。
最近知ったのですがUFO本放送時には漫画が
出ていて何と日本が舞台となっている話で東京
上空に現れたUFOをストレイカーが迎撃する~
何ともウルトラ的な展開!
同様にインベーダー1967もビンセントが日本の
少年から依頼を受けてインベーダーと遭遇する
漫画があります。
放送された1970年10月~71年3月は変身ブーム
前夜で怪獣物の再放送と合わせてステイングレー、
海底大作戦シービュー号やNHK製作の008とか
以外にも未来物の番組も多かった年です。
やはり同年の大阪万博の未来的なテーマ館や月
の石とかに影響されたのかな。
ストレイカーと言えば実写キャシャーンの唐沢氏
は、まんまストレイカーです(笑)

>星川航空整備部さん

 「ユー・エフ・オー」と言う言い回しのナレーションは鮮烈でしたね。数年後に「ユーフォー」と言う呼称が一般化した時は幼心に「何スカしてやがるんでぃ」と感じた思い出が(笑)

 時間凍結作戦はストーリーも絵の演出も凄かったので非常に印象的でした。ああいう話はイギリスでないと作れないハードさとウィットにとんだ作風と思います。

 こちらも余談ですがごく最近に日本版のUFOの主題歌がCD化された事がありますが「誰からも愛されて生きるSHADO~」と言う歌詞にはひっくり返りました。
 作詞者が見るからに本編を観ていないのが丸わかりでかえって清々しい潔さすら感じます(爆)

 同じ日本版でもスペース1999はまだ物語世界を把握していたのですが。

家族が集うお茶の間の食事時を狙って単純なガキ向けにする事が当時SFものに課せられた使命だったから・・・
いい大人が非ゴールデンタイムに荒唐無稽で幼稚とされたSF世界を楽しむなんて事は期待できない時代だったし、大人向けのUFOの込み入ったストーリーや随所に見受けられるイギリス人らしいウィットは故意に潰されてましたね。
原題を全く尊重しない邦題、脚本とかけ離れた吹き替え、トンデモな主題歌や挿入歌の差し換え等々、作品世界や設定をねじ曲げてでも、ってのが洋物全般で堂々と行われていて、余りのぶち壊しっぷりに80年代位から原作側のスタッフと揉める事が多くなってようやくマシに・・・って、今でもまだおかしな事が多い。日本では未だ大物扱いされてる翻訳家の戸田奈津子がハリウッドでは名指しで無能扱いされるのは有名ですな。
今はオリジナルへ直行可能な分、そういった捏造や改悪の酷いものは最初から浮き彫りになるんで完全スルーし易くなって幸せですよ。
ストレイカーの吹き替え担当の広川太一郎氏は大好きですが。(笑

 コメントありがとうございます。

 翻訳や吹き替えでオリジナルのニュアンスがどれだけ伝えられるかは難しい問題ですね。

 改作全てを否定はしませんが、仰るような翻訳過程での度を超えた改鼠や改作も昔は結構多かったようですし(推理小説でラストの犯人が変えてあったと言う物すら実在しました)

 その意味ではオリジナルに手軽に触れられる環境になって来た事は有難い事ではあります。