「思い出の昭和ヒーロー列伝から」・電人ザボーガー

 昭和ヒーロー列伝のはなし。
 第8回(放映第11回)は「電人ザボーガー」でした。
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 前回のレッドバロンも当時の特撮ヒーロー物としては斬新なコンセプトでしたがこのザボーガーは更にその上を行きます。
 秘密犯罪組織Σ団と戦う秘密捜査官・大門豊とそのサポートロボット・ザボーガーの活躍を描くというのが大まかなストーリーラインです。
 ヒーローメカたるザボーガーは普段は「顔の付いたバイク」から人間型のロボットの変形する機能を持ち、耳がカッター、腕がチェーン付きのロケットパンチ、更に口から速射破壊砲まで装備。
 その上頭部から偵察ヘリ、背中から要撃ジェット、両足からはドリル付きのミニタンクまで射出できるという実に芸達者かつ見るからに最強スペックの塊です。
 巨大化したらそのまんま「ロボット要塞」で通用する、人型のメカゴジラと呼んでも良いくらいです。
 この辺りは巨大化している割に大して役に立たないアイアンキングとはえらい違いで(笑)
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 ところが本作の凄いところはこれだけ凄いヒーローメカが出ているというのに「その操縦者の大門豊はもっと強い」と言う点です。
 ザボーガー起動用の電極を心臓に埋め込まれていると言う設定があるにせよ初登場の時点で「素手で壁をぶち破り壁の向こうにいる戦闘員をふっとばす」などという事を平気でやらかします。
 本作の製作当時はオカルト・ディザスター映画のブームと並んでブルースリーの「燃えよドラゴン」に端を発する空手ブームの端緒期に当たっていた為主人公の設定にも色濃くそうした空気が反映されています。
 それでいて当時人気の巨大ロボット物の要素も巧みにとりいれていますから、ある時期まで時流をリードして成功してきたピープロのヒーロー物としてはどちらかと言うとかなりマーケティング主導的な構成ではあります。

 ですがだからと言って「30分のオモチャCM」に決してならない所がピープロの襟持です。

 ザボーガー自体が大門の怒りの電流で操縦される設定なので操縦者の熱血ぶりで性能が左右されるという前代未聞の、それでいてヒーロー物のつぼを押さえた設定です。
 ですがここまで主人公が強く、主役らしいのならタイトルが「電人大門」でも一向に問題なかったような気もしますが(笑)
 この直前までのピープロは「風雲ライオン丸」「鉄人タイガーセブン(この作品も近日取り上げます)」で観ていて嫌になる位に「主人公が精神的に痛めつけられ、悩みに悩む展開」の作品が続いていましたが、その反動からか大門豊は悩む事はあっても熱血でそれを吹っ飛ばしてしまう豪快極まりないキャラクターになった事が容易に想像されます。

 ヒーロー列伝では例によって「戦え!電人ザボーガー」「大滅亡!悪ノ宮博士の死」「ストロングザボーガーよいつまでも」がセレクトされています。
 シリーズ全体が上記の様な調子ですからどれを選んでもひたすら熱い!今の眼で見ると「暑苦しい位に熱い」話が展開します。


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 ここからは割と余談です。
 私の故郷ではこの電人ザボーガー、キー局の半年遅れ位でスタートしたのですが割とどうでも良い話数の所で唐突に打ち切りの憂き目を見た番組でした。こういうケースは地方の民放ではよくある事でかの「機動戦士ガンダム」なんかも初放映の時はこれまたストーリー的にどうでもいい話のところで中途打ち切られています。

 そんな訳で悪ノ宮博士の最後もストロングザボーガーも20年近く経てこの「ヒーロー列伝」が全くの初見でした。



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コメント

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確かに大門さん強いけど、メカアニマルには歯が立ちませんでしたね。その為にザボーガーがいるわけですし。ザボーガー見る様になったきっかけはリメイク映画がきっかけでした。それとそらのおとしものというアニメでザボーガーのパロデイのパンツロボもありました。タイガーセブンが辛気臭かった分この番組は見てて楽しかったです。ロボットアニメブームを上手く取り込めたのが良かったかもしれませんね。大門さんとザボーガーは二人で一人の主人公だから。最後にこの作品アニメにも影響与えていてテレビ朝日系で放送された勇者シリーズ8作に結構影響あります。もし興味があれば、見てください。

Re: タイトルなし

>光になれ さん

 ザボーガーのリメイク映画、最初の作風そのものに対するオマージュ的な所が感じられて同種のリメイク作品の中では異彩を放っていましたね。

 リメイクというのとは違いますが同じプロデューサーの手になる「魁!クロマティ高校(実写版)」に宇宙猿人ゴリが登場しクライマックスでスペクトルマンのテーマのアレンジBGMが掛かった辺りピープロ作品への尋常でない入れ込みようが見て取れます(笑)

 ザボーガーのコンセプトのひとつに「操縦」というよりも「主人公とほぼ同格」のシンクロ戦闘の感覚がありますが仰る様に後のロボットアニメにフィードバックされている要素は多いですね。当時の等身大ロボットヒーロー物は殆どが意志を持ったアンドロイドネタが大半でこういう形式の物は事実上ザボーガーが最初でした。

追記、シンケンジャーは好きではないですけど源太とダイゴヨウ見たら大門さんとザボーガー思い出します。

 ザボーガーはΣ団編はケーブルテレビで拝見しましたが、廉価版のDVDボックスで恐竜軍団編を含めた全エピソードを拝見して、Σ団編の「格闘&刑事・探偵ドラマ+ロボットヒーロー」的要素から恐竜軍団編の正統派ロボットヒーロー路線にシフトしたのは少し残念でしたが、

全エピソード通して、大門とザボーガーの「義兄弟」仁義、大門と秋月のライバル対決とドラマ性を高めたのは評価できる。藤山律子さんが演じた女幹部のミスボーグは変身前はセクシーだけど変身後は怖かった。オープニングテーマがロボット刑事kとゲッターロボとアマゾンライダーに似てるのは同じ菊池さんだからなのかな。ラ・セーヌの星とグレンダイザーも何気に似てたし。

>すーぱーぺるるさん

 実は私の処では本放送が中途半端な所で打ち切られているので最近のCS放送で初めて「恐竜軍団編」を通しで見る事ができた口です。

 菊池俊輔氏の劇伴は独特の節回しとどんなジャンルにも適合してしまうフレキシビリティに特徴があると思います。
 仮面ライダー、暴れん坊将軍、ドラえもん、ドカベン、Gメン75、Drスランプ、赤いシリーズを並べて「同じ人が音楽をやっていた」というと大抵の人は驚きますし(笑)
 後この方の場合、代表作の大半が「土曜夜の人気番組」なのも特徴かもしれません。もちろんザボーガーも入ります。

 そういえば「ガメラ対ジャイガー」「吸血鬼ゴケミドロ」も菊池氏でしたね