思い出の昭和ヒーロー列伝から「サンダーマスク」

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 昭和ヒーロー列伝ネタ10回目です(放映順は13回)

 さて、本シリーズで放映されている作品の中には現在に至るまでソフト化やCSなどでの放映の機会がない作品も何本か存在します。
 今回の作品はその一本。昭和47年の「サンダーマスク」から
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 この作品が地上波で最後に放映されたのがこの「ヒーロー列伝」だったそうなので、以来20年以上テレビではご無沙汰な存在と言えます。
 放映、ソフト化ができない事情についてはまあ、いろいろとある様で詳しく知りたい向きは「封印作品の謎 2(安藤健二著)」辺りを読むと大体のアウトラインは分かると思いますのでご一読をお勧めします。

 そんなわけで本作については今回も私自身の思い出とそれに伴う作品の印象を中心に書きます。

 ストーリー性はこの頃のヒーローものとしては悪くない内容と思うのですが、それを取り巻く造形のセンスが独特で凄まじいギャップを感じさせる作風だったと記憶しています。
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 それを端的に感じさせるポイントを二つほど。
 本作の魔獣のデザインは当時のクリーチャーのデザインの中でも特に個性的でタイヤの魔獣「タイヤーマ」虎の獰猛さとミサイルの正確さを併せ持った「ミザイラー」レーダーターゲットの目玉を持ち体中に真空管様のパーツを仕込まれた「デレビング」など独特の印象のあるデザイン画が当時の「怪獣怪人大百科」に多数掲載されていましたが、実際の造形物との落差が大きかったものも多かった記憶があります(笑)
 そのため画面上の魔獣の殆どが良くも悪くもマンガチックで本作の独特な個性となっていました。
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 もう一つ、本作で印象的だったのは「科学パトロール隊」なる防衛組織。
 某特撮雑誌で「70年代ヒーローものの防衛組織の中で最もマイナーな存在」とまで書かれていましたが、隊員数はむやみに多そうで銀のヘルメットにこれまた銀色の制服という「50年代SF」みたいなスタイル。なのにクルマが「警備保障みたいなコロナが2台」「同じく変なアンテナをつけたハイエース」という異色の組み合わせで妙に心に引っ掛かる存在でした(笑)
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 最終回を見ると旧型の初代マークⅡも追加されていたりしてマイナー感がさらに加速していました。

 魔王デカンダや流星鉄仮面、大魔王ベムキングなどの敵の描写も当時の特撮ヒーローもののそれに比較すると妙にカリカチュアが強く、特撮というよりアニメ的なセンスが感じられました。
 その意味では特撮物で作られるよりはアニメ向きな素材だったのではないかという気もします。

 ただ、こうした傾向はひとりサンダーマスクだけの話ではなく、当時のキー局全体に言える傾向だったような気もします。

 本作のキー局の日本テレビでは当時、「巨人の星」的なスポ根ブームの終焉と変身ブームのムーブメントに乗り遅れたためか、子供向け番組のラインナップがかなり迷走(よく言えば試行錯誤)していました。
 実写向けの素材の気がする「月光仮面」をアニメにしたり、変身もの的な要素の強い巨大ロボットものの「アストロガンガー」、あるいはドラマ化がかなり難しい素材を無理やりテレビシリーズにした「ワイルド7」公開番組でオリジナルヒーローをやった「突撃!ヒューマン」、世界名作をミュージカル仕立てでテレビシリーズ化した「オズの魔法使い」などなど当時のトレンドから微妙にずれた作品(それでいて一つ一つが非常に魅力的なのですが)が多数ラインナップされていたので本作もそのラインのひとつとして捉えるべきかもしれません。

 いや、ひょっとしたら当時の日テレのラインナップでコンセプト的には一番まともだったかも(笑)

 以下は余談です。

 少し前の事ですが子供と「ポケモン」の映画を観に行ったときに劇中でポケモンの事が「魔獣」と呼称される描写があり「サンダーマスク」をつい連想してしまいました。
 そう思ってみると「サンダー~」の魔獣のデザインは少しディフォルメすればポケモンとして通用するコンセプトの物が多かった気がします。

 ここで一句
「ピカチュウも サンダーシュートで まっぷたつ」
お粗末でした(笑)



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コメント

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サンダーマスクは、某動画サイトで数話拝見しましたが、「劇画の通りに動く」バラジュードン、命光一の頭脳を自分の頭脳と入れ替えたシンナーマンと言ったやばい怪獣も多く(特にシンナーマン、鉄人13号)、また版権の事情でDVD、ブルーレイ、ネット配信、再放送ができない状態ですが、いつかは全話鑑賞したい特撮ドラマですね。

>すーぱーぺるるさん

 サンダーマスクはサイトで観れる話数に限りがあるので少しストレスがたまり気味ですが、当時リアルタイムで観ていた「D51の魔獣」の話がどうにかして観られないかと今でも思います。

サンダーマスクの場合やばい話が多い割に、怪獣のデザインが意外と可愛いデザインもありますね。ポケモンは序盤しか見てませんが自分も一句オーキド博士「ピカチュウとサンダー繋がり電撃だ。みんなもポケモンゲットじゃぞー」魔獣ときくと牙狼のホラーが今は有名ですね。

Re: タイトルなし

> 光になれ さん

 魔獣のデザインの異様さとやっている事の凶悪さのギャップが本作の特徴のひとつでしたね。

 余談ながら当時の「冒険王」でもサンダーマスクは連載されていたのですが(作者は手塚治虫とは別の人です)子供向けとは思えない残酷描写が続出していて今でも私のトラウマになっています。

 ある回では「魔獣に踏みつぶされてぐしゃぐしゃにされた絶命寸前の作業員」なんて描写がのっけから出てきていました。
(尤も同時期の石川賢版「変身忍者嵐」もスプラッター描写満載でしたし、相手の怪人を乗っていた馬ごと真っ二つにぶった切る一峰大二の「ライオン丸」なども併せて当時の冒険王は「漫画対抗流血合戦」の様相を呈していました。

 途中から脱線した内容になってすみません(汗)