MS60クラウンのトミカから

 先日MS80クラウンのトミカの話をしましたが、今回はその前の型のMS60を取り上げたいと思います。
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 このMS60、一般には「クジラ」と呼ばれるのが一般的でしたが、私個人は「万博クラウン」と呼んでいました。
 モデルチェンジの時期が万博の直後くらいのタイミングだったのとどことなく未来的なフォルムや細部の造形だったからです。
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 ターンシグナルをボンネットの上に持ってきたり前面のバンパーがカラードの樹脂製だったり。
 リアの窓は歴代クラウンで唯一三角窓のないこれまた個性的なデザインでした。
 (2013年式の現行形でさえリアドアの造形はこれに比べると凡百です)
 これまた時代を先取りしたふっくらしたボディラインも魅力的に映ります。

 セダンでさえそうでしたから2ドアHTやワゴンなどの前衛度は更にそれを上回ります。
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 とにかくMS60の登場当時は大阪万博が提示した未来と言う物を感じたのを今でも思い出します。

 ところが、この未来的なデザインが結果として不人気に繋がってしまったのですから皮肉な話です。
 特にカラードバンパーなどの採用で相対的に光り物が減ってしまった為に豪華さが不足と言う印象を与えてしまったのが致命的だったようです。
(因みにほぼ10年後に同じ轍を踏んだのが日産のC31系ローレルでした。C31は後の展開を含めてMS60と共通点の多い車ではあります) 

 とはいえ、トミカではMS60は実車の登場からそれほど間をおかずにリリースされています。セダンはMS50がまだ併売されていましたが、派生車のパトカー、タクシー、ファイヤチーフも同時期に一斉に切り替わりました。
 個人的な印象ですがMS60クラウンは造形もシャープな上に実車の印象をよく捉えていて歴代クラウンとしては傑作の部類と思います。
 後の再販やリミテッド化などで再々リリースが続いた事もあって店頭では結構長い事見掛けるモデルでもありました。


 さて、実車のMS60ですが上述の欠点(?)に加えて直後に出たライバルのセドリック・グロリア230が未来的でこそない物の非常にバランスの良いデザインだったため市場では常に押されっぱなしだった様です。
 そのせいもあってモデル中盤で光り物を増やす方向でマイナーチェンジが敢行されます。
 カラードバンパーの上から更にクロムメッキの派手なバンパーが追加され、グリルやテールランプ周りもこれでもかという位のキンピカ仕様。
 殆ど「走るお神輿」状態に変わってしまいます(前述のC31ローレルもMCで同じ状態に、正に時代は繰り返します)

 この仕様、高級タイプはもとよりタクシー仕様のスタンダードまでお神輿化しましたから当時のタクシー乗り場は毎日がお祭り状態だったと思います。
 これは決して誇張ではなく当時の映画やドラマなんかの盛り場シーンを観ていてもすぐわかります。
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 この仕様のお神輿MS60、ダイヤペットでは実車と同時期にミニカーがリリースされていますがトミカでは21世紀初頭の「トミカくじ」の仕様で登場しました。
 とはいえ金型改修やパーツの追加と言った贅沢は出来なかった様でバンパー部のリペイントやリアガーニッシュの赤色クリアパーツ化でそれっぽく見せるレベルでした。
 が、これだけの事なのに印象はまさにあの頃の「お神輿」そのもので妙に感動した覚えがあります。
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 余談ですがクラウンがMS60の反省からMS80でプレーンなデザインに回帰したのとは対照的に日産は330セドリックでMS60を仮想敵にしたかの如き物凄いデザインでモデルチェンジします。
 そのせいでしょうか、暗闇でMS60後期形と330のテールランプを眺めるとまるで区別がつきません(笑)


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コメント

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私は好きでした

 クラウンMS60~私は好きでした(笑)
未来的なデザインに加えてMS40を彷彿させる
デザインかと思います。
鉄道にしろファッションにしろ一定の時期になる
と前のデザインを参考にして手を加える、これは
自動車の世界も同様ですね。
私もMS60がセドリック230に商戦で敗れ去った
と言う事は、かなり後で知りました。
ただ230はグロリアとセドリックが一体化した車種
で逆にグロリアが消えたと言う複雑な話です。
MS80になるとセドリック?と言いたくなるデザイン
です。
確かトミカダンディーが製品化した物が出来が良い
と聞いています。
MS60もテレビには良く出ましたが我々世代が
クラウンと聞くと帰マン~レオ、仮面ライダー、
ミラーマン、アイアンキングに出ていたMS40、
MS50パトやタクシーが有名?で特にエースで
は運転手が点けたカーラジオから超獣が立体化
してMS50タクシーが爆発する回(この回はMS
50タクシーが結構出ます)後はカルトな作品で
傷だらけの天使でも岸田森が乗りまわしていま
す。
他にMS50パトカーと言うと幸せの黄色いハン
カチにも道警の車が出てきますが77年でMS50
と言うのは驚きでMS60、80あたりがパトカーで
使われているのに50が現役だったと言うのも
初代クラウン譲りなのでしょうか(笑)

>星川航空整備部さん

 70年代初め頃以降、MS50の特撮物やアクション物への登場頻度はずば抜けていますね。
 スタントに使うには手頃だったのとパトカーの認知度が高かった事も関連しているのでしょうか。

 最近CSで「トラック野郎」の一挙放送を見ているのですがあれに出て来るパトカーは99パーセントがMS50か130セドリックと言った感じですね。
 「暴走パニック大激突」でも大活躍でしたし。

 わたし的にMS60が一番印象的なのは何れもタクシーとしての登場なのですが「日本沈没」「ノストラダムスの大予言」などの一連の世紀末パニック映画です。
 その意味ではMS60は時代の転換点のイメージも負っている気もしますね。

 ずっと後ですが「京都マル秘指令・ザ新撰組」では2台のMS60パトカーがレギュラー出演していますが既に10年落ち位(初期型でしたからことによると15年落ち?)だったのにあまり古さを感じなかったのが印象に残っています。

野獣刑事のパトカー

60クラウンと言うと、「太陽にほえろ!」のジーパン編あたりに出てきた白の後期仕様を連想しますが、東映映画「野獣刑事」では、大阪府警の白パトや泉谷しげるさんが奪うライトバンとしてクジラクラウンが出ていたのを思い出しますね。

クジラクラウンが230セド・グロに負けた要因は、時代を先取りしたデザインがユーザーに受け入れられなかったことや夏季にオーバーヒートが続発したことも起因するそうですが、もう少し時代が遅かったらクジラクラウンへの評価も変わってたのではなかろうか・・・と思いました。

このクラウンと言えば、朝日放送・松竹京都制作の「赤かぶ検事奮戦記3」にも山口県警のパトカーで出ていたのを記憶していますが、「蒲田行進曲」でも終盤の「東映京都撮影所にパークしていた白パト」でクジラ前期の白パトが映ってたような気がします。

>時間ですよ、しんこちゃんたびたびさん

 MS60のカスタム(バン)は夏にもTLVでリリースされるそうで楽しみにしている所です。何しろ当時のトミカでも出なかった「後期形」が初の登場になるそうなので(笑)

 実はクジラクラウンパトがレギュラーで登場した最後の番組ではないかと考えているドラマ(83年頃の作品です)を近日このブログで取り上げるつもりでおりました。

 まだ少し先になりますが(番組の関連車のTLV登場に合わせてと考えています)その折はよろしくお願いします。