思い出のヴィデオ機器から 「デジタルのベータマックス(笑)」のはなし

 今回は久しぶりに思い出のヴィデオ機器のはなしから

 80年代中葉から90年頃にかけてビデオデッキではVHSを中心に「デジタル化」が流行していました。

 と言ってもDVやDVDの様に「動画をデジタル信号で記録する」様なのを想像されると困ります。
 あの当時はそこまでの技術がありませんでした。
 では何がデジタルかと言いますと専らデジタルメモリを使ってスロー再生をしたり画面を4分割とか9分割したりするとか、あるいは「ストロボ再生」と言って1秒おきくらいに静止画を連続させるとか言った「画像のお遊び」をデジタルでやるといった程度の意味です。
 とはいえあの頃はデジタル自体が珍しかったですからそれなりに人気はありました。

 当時は観ているこっちが恥ずかしくなるくらいにCFで「デジタルデジタル」を連呼していましたし、「リモコデジグラ・サラストロボ」なんて言う更にこっぱずかしいフレーズを使っていたデッキもあったくらいです。
(因みに意味は「リモコンでデジタルグラフィックタイマーを操作し、サラウンドとストロボプレイを楽しむ」という物でした。まさに死語のオンパレード)

 以上、今回の前振りです。
DSCN4906-1.jpg

 昭和の終わりころの事ですが、実家で使っていたベータデッキのJ10は7年くらい使った時点でメカのやれが目立ち始め、1日1プログラムの予約やピクチャーサーチと一時停止以外出来ないリモコンなど時代の流れにそぐわない所も出てきていました。
 あの頃ですら時代の趨勢はVHSだったのですが実家の方はこれまで録画してきたベータのテープが相当残っていた事もあったので2代目のベータデッキを買うことになりました。

 すでにビデオはハイファイが当たり前、またハイバンドベータもかなり出回っていた(と言いますかこの時点でベータはハイバンドしかありませんでした)ので候補も必然的にハイバンドハイファイになります。

 そこで選ばれたのはSL-HF95D。
 ベータの「デジタルビデオ」でした。
DSCN4908-1.jpg

 デジタルビデオとしては最後発の機種なだけにベータデッキらしからぬお祭り騒ぎ状態のデジタル機能満載デッキです。
 当時最多の「16分割画面」9チャンネルまでの静止画を順次9分割の画面で順次再生する「チャンネルスキャン」再生中の画像の一部を任意に拡大する「デジタルズーム」ビデオの再生中にチューナーの画面を子画面で見せる「ピクチャーインピクチャー」他機にも装備の「デジタルスロー、スチル」「ストロボ再生」を揃えて当時のデジタルビデオの機能を一通りそろえていました。
 当時のデジタルビデオの御利益はビデオを経由して「何となくテレビが多機能になった様な錯覚」を与える所にあり、そこが製品としての訴求力になっていたようです。
 今ではこの手の機能の一部はビデオではなくテレビに装備されるのが普通になりましたが。

 それに当時のデジタルメモリは諧調の低い6ビット(!)が標準でしたから画質の荒れ具合も半端じゃありませんでした。
 4分割、9分割の動画に至っては感覚的には今のワンセグ放送の半分以下の画質(しかもこれを21インチ以上のテレビで観ていた)で今の目では到底見られたものではありません。

 確かに買った当初は珍しさからいくつかは試されたのですがひと月もすると「どれも使わなくなる」のも予想通りでまさにギミックでした。

 とはいえ、性能面では以前紹介したHF-1000Dの後継機だけあってアナログの画質についてはほぼ文句のないレベル。当時最高の画質だったBⅠsでの録画も可能だったので実家でもそれなりに重宝した様です。
 個人的な印象ですがSーVHSでないVHSデッキの画質がこのデッキのレベルに追い付くのはこれから5年位してからですからそれなりにアドバンスはあった訳です。

 ですがこのデッキが買われてからは新たにベータのテープを使って録画する頻度はそれほど高くなく、専ら昔のテープの再生に使われたというのが正直なところでした。
 

 



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