昭和ヒーロー列伝から・「大鉄人17」

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 今回は久しぶりに昭和ヒーロー列伝から。
 この所マイナーな作品が続いていましたが(実際の放映順がそうだったからですが)今回のはマニアの間での知名度はそこそこ高い「大鉄人17」です。

 この作品の放映当時はアニメの巨大ロボットものが花盛りでしたが実写の巨大ロボット物としてはマッハバロン以来3年ぶり位、東映の巨大ヒーロー物としてはあの「ジャイアントロボ」以来何と10年ぶりの新作でした。
 実際、仮面ライダー以降の東映ヒーローものではミニチュア特撮や巨大クリーチャーは本編の中では殆ど添え物的な扱いでしか見られませんでしたから、久々の東映特撮物として期待度は高かったです。

 ヒーロー列伝のセレクトは「謎の鋼鉄巨人」「さらば愛する弟よ」「さらばワンセブン!不滅のナンバー」の3本。
 個人的に一番印象的なのはやはり第1話と言う事になります。
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 本編のストーリーですがそれまでの等身大ヒーローものとの差別化を多分に意識した作りで特に前半15話までは特撮テレビとしては非常に珍しい連続性の高い大河ドラマ的な展開が繰り広げられ、ストーリーについては今でも十分見応えがあります。
 東映ヒーローものでは珍しく主人公側の防衛組織も設定され敵側のブレイン党との戦いも多分に組織戦、頭脳戦の要素の強いアダルトな展開でした。
 その防衛組織も従来のヒーロー物にない非常にミリタリー要素の強い服装、スーパーメカの代わりにジープとF4EJ戦闘機などを装備しているなど異色感満点。
 特にその印象を端的に表現しているのが前半のEDで敵味方ともバズーカやロケット砲を撃ち合い、互いの兵士が吹き飛ばされる描写をメインに74式戦車や機関砲などの実際の自衛隊の演習シーンが挿入され後にも先にも例を見ないハードなエンディングになっていました。
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 ブランクが長かった事もあるのでしょう、円谷や日本現代企画などに比べるとミニチュア特撮の描写は細部の粗が目立ちます。
 とはいえ荒削りながら構図や演出のそこここに作り手の気合は十分に感じられました。
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 ストーリーでは当時のアニメロボット物が登場人物の人間描写の掘り下げをストーリーの中心(これは特に人気のあった「ボルテスⅤ」「ダンガードA」に顕著でした)になり始めた時期に敢えて「ロボット自体のヒーロー性と存在意義」に焦点を当てた作りになっておりアニメにない骨太な印象を与えるのに貢献していたと思います。

 ここまでは褒め言葉…なのですが当時中学生でこれを視聴していた私からすると見るからに玩具くさい主役ロボ、それに負けない位(笑)物凄い敵ロボットのデザインと造形には少なからず幻滅した思い出もあります。
 (あと次回予告に掛かる「ワンセブンものしり百科」もwこのコーナーはあまりに落差が大き過ぎたせいか後のCS放送やLDではカットされていました)
 超合金の17は当時大ヒット作になり私の弟なども買ってもらっていましたが作品世界とのギャップの大きさは如何ともしがたい物がありました。
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 後半は視聴率対策からかコメディタッチの演出やキャラクターが増え、前半のハードさも幾分スポイルされた感があったためこの頃から17を観なくなってしまいました。
 (さすがに最終回は観ましたが)

 個人的な印象ですが本作は「スタッフのやりたかった方向性とオモチャ会社やキー局の要望のずれの大きさに終始悩みながら作られた過渡期の意欲作、佳作」と言った所でしょうか。
 東映ヒーローもので巨大ロボットが違和感なく取り入れられ始めたのは3年後の「バトルフィーバーJ」辺りからの戦隊シリーズ以降、ミニチュア特撮が観られるレベルになるのも20世紀末に近い時期からでしょう。

 余談ですが17の超合金は当時としてはかなり良く出来たもので当時私の弟も買ってもらっていました。写真のモデルは20年以上経てからリニューアルされた電動モデルですがTVとほぼ同じ変形アクションをスイッチ一つでやってのける優れものです。
 今は兄の方がこんなのをレイアウトに組み込んでしまいました(爆) 



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コメント

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大鉄人17

 17ですか!
確かに久々の巨大ロボット物でしたね。
この頃は実写のロボット物でガンバロンとか、
アニメとの合成ではアイゼンボーグ、宇宙物
だとスターウルフ。
なんか試行錯誤の時代だったのかもしれません。
しかし17は、東映作品なのに東宝特撮御馴染の
平田氏、佐原氏、中丸氏、セブン青木隊員こと
山口氏と途中から観ると円谷物と錯覚します。
実は17には恥ずかしい思い出があり(汗)
放送当初、怪人20面相と重なっていて・・・
まあ私がチャンネルを間違えただけですが
何時までたってもロボットがでないぞ~と
思いながら観ていました!
あ、前ブログのミイラの件(笑)
分ります!
やはり小さい頃は怖い写真とか挿絵とかあって
トラウマになりましたからね。
たしか中学校の頃に別冊資料として持っていた
歴史の本には藤原3代のミイラと言うトンでも
写真(不鮮明なモノクロ写真)がありましたが
コイツもトラウマものです(笑)
ただ、この別冊~近代になると新幹線だの1号
機関車、自動車洪水で消えた都電とか写真は
楽しかったページでした(笑)

Re: 大鉄人17

>星川航空整備部さん

 コメントありがとうございます。

 そちらでは怪人二十面相と重なっていましたか。確かあれは大映テレビの製作でしたね。
 あの作品はCDこそ出ているものの、作品自体が殆ど幻の存在みたいになってしまいましたね。
 私ももちろん未見(恥)なのですがどうかして観てみたい番組のひとつです。

 17は私の所ではロボット110番の裏でした。形はどうあれ「ロボット物同士の対決」だったのですが(笑)

 藤原三代のミイラは私が学生時代に母校の学長がレントゲン分析で死因の特定をするという研究を毎年学祭で発表していたのでトラウマとは別の所である意味思い出深いです。

岩本博士の平田さん

17は初回放送の時も見ていたのですが、20年前にLDを購入して見直してみた(DVDも購入しました)が、前半のスト-リーが印象に残っています。

ウルトラマンの岩本博士の平田さん(レインボーマンのミスターKも味わい深い)、ライダーⅤ3のライダーマンの山口さん(どちらも故人)が悪役で出ていましたね。

DX超合金と完全自動変形17も購入しましたが、どちらもよくできていますがこの前完全自動変形を引っ張り出したが故障してたので修理しました。

>すーぱーべるるさん

 LD版の17は1巻のみ私も持っていますが次回予告の「ワンセブンものしり百科」がカットされていたのがある意味残念です(東映チャンネルの再放送も同様)

 ヒーロー列伝では「ものしり~」もしっかり付いていましたがなぜあんなコーナーが第一話からついていたのかは謎としか言いようがありません。

 DX超合金は弟が買ってもらったのでよく覚えていますが、想定外の変形ができるのが意外と楽しかった記憶があります。

ワンセブンものしり百科

「ワンセブンものしり百科」がLD、DVD、ケーブルテレビでの再放送の時にカットされたのは原版が行方不明なのかな?

当時の録画でもいいので発掘してほしいですね。

亡くなられた平田さんは正義の科学者である「ウルトラマン」岩本博士、悪の科学者である「メカゴジラの逆襲」真船博士など科学者が有名ですが、この作品のゴメスのような味のある悪役も好きでした。

この17も、やはり東映がやりたい事とスポンサーのやりたい事がちぐはぐになってたんですね。実際この問題は超人機メタルダーでも起きてましたからね。それにしてもキョーダインと17と2作合わせて防衛軍出てきたんですね。今の東映特撮でもこの問題は解決出来てませんね。

>光になれさん

 あの頃東映の作品で「防衛組織の作戦室」がレギュラーで登場する番組はかなり異色でしたね。
 MATやSGMと異なり基本的にミリタリータッチだった点もその印象に拍車を掛けています。

 MATやTACなどの円谷系防衛組織にテーマソングがあるのは有名ですが実は17でも「レッドマフラー隊の歌」というのがあります。

 渡辺宙明作曲で歌詞も「40億の命の為に捨てて甲斐あるこの身体」というノリを水木一郎が熱唱するこれまた相当に異色な防衛隊ソングでした。